漫画短編集・一巻完結作品

WORLDS 藤崎竜短編集

投稿日:2019年6月19日 更新日:

木WORLDS 藤崎竜短編集 ジャンプコミックス
著:藤崎竜
出版社:集英社

藤崎竜さんの最初期短編集です。
おとぎ話、SF、ファンタジーと、後の活躍をうかがわせる、様々なジャンルの作品が収録されています。

各話 あらすじ・感想

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ハメルンの笛吹き

あらすじ
ハメルンの笛吹き男。
そう呼ばれる、空飛ぶ船を操る謎の人物がいる世界。
笛吹き男は妖しい笛の音で、大人を動けなくし、子供達を攫っていた。

そんな世界で盗賊の頭領として暮らしていた、ジェンディはビオランドーナという植物人間一歩手前の美女に恋をする。
ジェンディ自身、ビオランドーナが彼に話しかける事も、笑いかける事もない事は知っていた。

ある日、盗賊家業に精を出していたジェンディの元に、ビオランドーナの弟、世話役のアクタズンが駆けこんできた。
ビオランドーナが、笛吹き男の船に連れ去られたというのだ。

ジェンディはアクタズンと共に、ビオランドーナを救う為、笛吹き男の船に乗り込んだ。

感想
悲しいのですが、どこか爽やかな読了感を感じられる作品でした。
最後に旅立ったジェンディとアクタズンのその後も、読んでみたい気がします。

WORLDS

あらすじ
平凡な高校生として生活していた主人公は、好意を寄せる里見と共に交通事故に遭ってしまう。

目覚めた場所で彼は里見とそっくりの女性から、AL-3と呼ばれた。
その女性はWN-44と名乗り、自分は医者だと彼に告げた。

彼女の話では、アル(AL-3)は五歳の時、階段から落ち十五年間、昏睡状態だったという。

彼女の案内で出た街は、今まで暮らしていた場所に酷似していたが、犯罪が多発し強くないと生きていけない場所だった。

感想
平行世界。
誰しも一度は考える、今生きている現実が夢ではないかという事を描いた作品です。
一作目と打って変わって、かなり後味の悪いお話となっています。

 

TIGHT ROPE タイトロープ

あらすじ
全てが管理者(エィディー)と呼ばれる、人間の脳を利用したコンピューターに管理されている時代。

旅をしているディーンとトムは管理都市「キュイ」と外縁都市「N・Y」に辿り着いた。

外縁都市では管理都市に適合出来ない、所謂、落ちこぼれた人々が暮らし、観光目的で過去にあった街を再現していた。

その街でディーンは超能力を使い暴れる少女、ランジェルと出会う。

感想
この短編集が発売されたのは1992年ですが、管理者と住民の受け答えが、googleアシスタントやSiriを思わせるものがあります。

便利ですが、頼り切りになり過ぎて、作中の人々のように、全ての行動を指示されないと、動く事が出来ない。
そんな風にはなりたくないと感じます。

 

SHADOW DISEASE シャドウデイジーズ

あらすじ
中学生のたぁくんは、純情で優しく、友達に何時もからかわれている。
その事で落ち込む彼を、クラスメイトの美鈴は慰める。

彼女はふと地面に映る彼の影が薄い様に思う。
翌日、たぁくんの肌は日焼けしたように浅黒くなり、それに反比例するように影は薄くなっていた。

小学生にカツアゲされそうになった、たぁくんはそれを美鈴に助けられ、情けなさから逃げ出してしまう。
家に帰り、エレベータに乗って下りた先は見知らぬ場所だった。

不意にどこかから声が聞こえる。

“ようこそ、影の国(シャドウランド)へ”

声に導かれ進んだ先には彼と同じような、黒い人たちがいた。
彼らは言う、ここに居るのは影に負けた者達だと…。

感想
弱く優しい人が、強く残忍な影に負け入れ替わる。
もしそんな事が現実に起こったら、この世界は混沌と混乱が支配する場所になりそうです。

影を乗り越えた、たぁくんは、彼にとって一番大事なものを見つけたような気がします。

 

SOUL of KNIGHT ソウルオブナイト

あらすじ
王国に仕える騎士のフィルは、クーデターを起こした摂政であり宮廷魔道士でもあるアタウアルパに、王女を盾にされ殺害されてしまう。

アタウアルパは、フィルの持つ宝剣、ソウルオブナイトの遠隔攻撃魔法を、無力化する力を疎ましく思っていたのだ。

アタウアルパは王を殺し、王女を城の最上階に閉じ込めた。
だが王女ミルキイユは、王族だけが知る抜け穴を使い、最上階を脱出。

死者を生き返らせる事の出来る、悪の輪(エビルリング)を使いフィルの蘇生に成功する。
だが蘇ったフィルは、以前の誇り高い騎士ではなくなっていた。

感想
ミルキイユのコミカルさや、アタウアルパの無表情なツッコミが好きな作品です。
フィルは性格が変わった後の、ヘタレな感じの方が好きでした。
まぁヘタレなままだと、戦えないのですが…。

まとめ

現在は大人気作家となった、藤崎竜さんの一番最初の単行本です。
サイコプラスやワークワーク等の作品も大好きなので、またオリジナルの物も読みたいなと思ってしまいます。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

※イメージはPixabayのSimon Steinbergerによる画像です
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