ヘテロゲニア リンギスティコ ~異種族言語学入門~ 3
角川コミック・エース
著:瀬野反人
出版社:KADOKAWA
冬ごもりの為、地熱地帯であるウタツに向かっていたハカバ達。
無事、ウタツに辿り着いたのですが、そこは家の残骸はあるものの住む為には修繕が必要なようでした。
三巻で登場したモンスター達
ケンタウロス
馬の特徴を有した獣人
上半身が人、下半身が馬という一般的に知られた物では無く馬に近い感じ。
ただ手足は蹄では無く人の様に指がある。
ハカバの出会ったケンタウロスは老人だった為、意思の疎通に難がある。(耳が遠い)
オーク
豚の特徴を有した獣人
家の修繕が上手い。
ハカバが出会ったオークはワーウルフ語で結構会話が可能。
サテュロス
山羊の特徴を有した獣人
指の蹄を使った文字を使う。
サテュロスはハカバの絵を魔界で初めて理解したっぽい種族。(これまで出会った種族は絵という概念を理解出来なかった)
でも言葉は使わない。
フロッグマン?
カエルの特徴を有した獣人
恐らく鳴き声で会話するようだが、言語形態が違い過ぎて会話出来なかった。
ワーラビット?
兎の特徴を有した獣人
鼻をフスフス鳴らすだけで言葉は話さなかった。
ゴブリン?
ハカバの下宿の主人に似た顔を持つ獣人。
似ているのは顔だけで、体は獣の特徴を持った人な感じ。
彼も言葉によるコミュニケーションは行わないようだ。
あらすじ
ウタツは地熱地帯であり、温泉から流れでた水が集落の中を流れ暖を取る為利用されている様だった。
ハカバとススキは半壊した家を冬の間の住処と決め、修繕を始める事にした。
一緒に旅をしてきたリザードマンのカシューとケクー、ミノタウロスのモウは、それぞれ別の家に住むらしく修繕はハカバとススキの二人で行う事になりそうだ。
土地に不慣れなハカバを色々と助けてくれた彼らがいないのは不安ではあるが、家を直さなければ冬を越す事は出来ないだろう。
ハカバはススキと共に、集落で冬ごもりするらしい獣人達に倣い、資材を使って家の修理を始めた。
感想
今回は温泉が湧く土地、ウタツでの冬ごもりの様子と、教授の手記を持っているというミノタウロスのモウの集落への道中が描かれました。
この作品では亡くなった人(モンスター)の遺体は、埋葬はせず周りの人々が解体し食べたり資材として使ったりする事で弔っています。
今回も知り合った獣人が亡くなり、ハカバはその肉を口にしました。
人であれば、故人を食べるというのは禁忌でしょうが、全く性質の異なる多種多様な種族が暮らす魔界では多くの種族に共通する行為のようです。
作品を読む限り種族事に弔いかたは違う様ですが、食べる事で生きている者の血肉となり命は続いていくという事なのかもしれません。
まぁ、作中、言葉が完全に通じている訳では無いので、私の勝手な憶測でしか無いのですが……。
まとめ
今回は温泉のシーンもあったのですが、ハーフワーウルフの少女ススキはやっぱり水(お湯)は苦手なようでした。
温泉で暴れていた場面は猫を洗った時を思い出しました。
この作品は、ヤングエースUPにて無料で閲覧いただけます。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。