リオンクール戦記 コミカライズ版 4 バンブー・コミックス
原作:小倉ひろあき
漫画:Nagy
キャラクター原案:toi8
出版社:竹書房
小説リオンクール戦記のコミカラズ版、第四巻
父、ルドルフの留守を狙い宣戦布告してきたウスタシュ・ド・バシュラール子爵を、守役ジローの父ヤニックの死という犠牲はありつつも撃退したバリアン。
黒目黒髪というリオンクール人の特徴を持つ彼は、その戦功によって父ルドルフと同じくリオンクール人の英雄として認識され始める。
家督争いを望まないバリアンはその事に危惧を覚えるが……。
登場人物
アルバン
バリアンの奴隷、ロロの恋人ミネットの祖父
禿頭顎鬚の老人。
商隊を率いる行商人。
バリアンはロロの婚姻を巡り彼と交渉する事になる。
セザール・ポンセロ
元衛兵長
金髪無精髭の青年。
要塞都市ポルトゥの城代となったバリアンに若すぎると反発していたが、バリアンに投げ飛ばされた事で協力的になった。
ユルバン・デコス
バリアンの父、ルドルフの従者
黒髪もっさり髭のおじさん。
あらすじ
ウスタシュ子爵率いる1400の軍勢を600の兵で、犠牲を出しつつも撃退したバリアン。
リオンクールはバリアンの祖先が侵略し支配した土地だ。
その事でリオンクール人は過去に幾度も反乱を起こしていた。
だが、父、ルドルフがリオンクール人の特徴である黒髪黒目を持って生まれた事で、その反乱もなりを潜めていた。
ただ、現状で跡継ぎとされているローベルは茶色の髪に青い瞳。
バリアンを英雄だと慕うリオンクール人が増える中、バリアンを含めた周囲はローベルとバリアン、兄弟間での争いを危惧していた。
そして時は流れスミナと結婚し、ポルトゥの城代として過ごしていたバリアンが16歳となった春。
王からベルジェ伯爵の討伐令が下された。
遠征の間、破産したとはいえ王弟派のバシュラールの動向に注視せねばならず、軍議ではバリアン、執事のアルベール、従士ユルバンの三人は留守役にはバリアンが適任だと考えていた。
領民に人気のあるバリアンがこれ以上目立つ必要は無い。
自分は兄を支えリオンクール領を盛り立てていけばいい。
バリアンはそう考えていたが、父ルドルフは留守を弟のロドリグに任せ、バリアンに遠征軍に加わるよう命じるのだった。
感想
今回は初陣を勝利で飾り、領地であるリオンクール領で支持を集め始めたバリアンと兄ローベルとの関係性、日本人、田中正(たなか ただし)の精神が宿る前のバリアンとローベル、遠征開始等が描かれました。
正が宿る前のバリアンは奴隷を所有物として扱い暴力を振るい、兄であり自分を気遣うローベルも、その髪色から見下す様なかなり最低なクソガキでした。
その事もあってルドルフは現在もバリアンの事を完全に信用してはいない様です。
また、バリアン(正)自身は家督争いは望んでおらず、ローベルを支えてやっていこうと考えていますが、黒髪黒目というリオンクール人の特徴を宿し、領地を寡兵で守ったバリアンをリオンクール人は後押ししている様でした。
支配者には同じ民族であってほしい。
もし日本が別の国に支配されたら、それを考えるとリオンクールの人達の思いも分かる気がしました。
まとめ
この巻の後半、ベルジェ伯爵の討伐戦が兄ローベルとの関係に変化をもたらすのか。
ローベルとバリアンは争う事になってしまうのか、先の展開が楽しみです。
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