渡り鳥とカタツムリ 1 クランチコミックス
作:高津マコト
出版社:ワニブックス
仕事に疲れたサラリーマン、望月雲平(もちづき うんぺい)は仕事をボイコットし社用車で寝ていた所を犬を連れた美女に起こされます。
雲平はエンジンを掛けたまま、アクセルを踏み込み寝ていたようでその事を女性に厳しく叱責されました。
その後、元気の無い雲平の様子に気付いた彼女は、雲平をコーヒーでもと自分の車へと導きます。
彼女の車、ワンボックスの後部座席は、まるで住み心地のいい部屋の様に改造されていました。
登場人物
望月雲平(もちづき うんぺい)
機械部品の卸会社に勤めるサラリーマン
仕事に全てを捧げる様な現在の職場に馴染めず、働く意味を見失っている。
実家は廃業した和菓子屋。
車で旅をしながら絵本作家として生計を立てているというつぐみに憧れ、彼女を真似て実家の和菓子屋の軽ワゴンで旅に出た。
料理はまったく出来ない。
渚つぐみ(なぎさ つぐみ)
ワンボックスカーで旅をしている女性
眼鏡でロングヘアーの女性。
本業は絵本作家。
旅先の景色を絵におこしたりしている。
彼女のワンボックスカー“アルビレオ号”は、水回り等も完備されておりとても快適そう。
綺麗に片付けられてはいるが、下着などを社内に出しっぱなしにしていたりもする。
うめまよ
つぐみの愛犬
人懐っこく悪戯好き。
つぐみの下着や蜘蛛等を咥えてきたりする。
朝香光太郎(あさか こうたろう)
キャンピングカーで世界中を旅しているおじさん
奥さんのみさ子と一緒にヨーロッパでブリ(ブルドック)と呼ばれるキャンピングカーに乗り旅をしている。
車内は回った国の品が置かれており、異国情緒に満ちている。
あらすじ
職場に馴染めず一年半、精神的に限界を迎えたサラリーマン、望月雲平は社用車で仕事をボイコット。
道の駅で仮眠していた所を犬を連れた美人に起こされる。
どうやら雲平はエンジンを空ぶかししながら寝ていたらしく、女性は自殺では無いかと心配したようだ。
一通り説教した彼女は元気の無い雲平をコーヒーでもと自分の車に誘った。
まるで家の様な彼女の車でコーヒーをご馳走になった雲平は、その後、課長から掛かってきた電話にも対応してもらい、課長に謝罪する事も出来た。
その翌日、会社は辞めようと出した辞表を課長はひとまず保留した。
有給でも取って考え直せ。
そう言った課長の言葉に従い、雲平は会社を休んで身の振り方を考える事を決めた。
後日、有休を取り実家で猫と戯れていた雲平を母親が怒鳴りつける。
どうやらつぐみの車にお邪魔した時、彼女の飼い犬、うめまよが下着を雲平の服にねじ込んでいたようだ。
下着泥棒容疑を掛けられ、実家でも厄介者扱いされた雲平は祖父が使っていた和菓子屋のワゴン車に乗りつぐみを探す為、実家を飛び出した。
感想
本格的なキャンピングカーで無く、市販車を改造し車中泊が出来る様にした車で旅をするがテーマの作品です。
最近、YouTube等でも軽のワゴン等を改造し旅している動画等を結構見かける様になりました。
キャンピングカーは行った事の無い場所で快適に過ごせる事から、昔から憧れがありました。
この作品では無改造の雲平の車をモデルに、比較的簡単に行える内装の改造なども紹介されています。
ふたりソロキャンプの様に、最小限のツールで自然を満喫するのも楽しそうですが、快適な空間でコーヒーを飲みながら景色を堪能するのも凄くのんびり出来そうです。
私は生粋のインドア派なので、やるとしても車中泊が出来るこっちの方がいいかな。
キャンプは嫌いじゃないんですけど、虫と地面の状態如何で体が痛くなっちゃうのがキツイんですよね……。
まとめ
一巻冒頭ではかなり疲れていた雲平でしたが、つぐみと旅をする事でリフレッシュできたようです。
次巻からはサラリーマンを続けながら、雲平はつぐみと旅を続けていくみたいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
この作品はコミックガムにて一部無料でお読みいただけます。
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