ときめきのいけにえ 1 KCデラックス
著:うぐいす祥子
出版社:講談社
少女漫画が好きな高校生、神業寺マリ(しんぎょうじ まり)は密かに憧れを持っていたクラスメイト、花水木シゲル(はなみずき しげる)から付き合って欲しいと告白されます。
しかし、マリはその告白を断りました。
彼女は実は誰にも言えない秘密を抱えていたのです。
登場人物
神業寺マリ(しんぎょうじ まり)
漫画家になりたい女子高生
彼女の漫画は作風は少女漫画だが時折バイオレンスな展開が挿入される。
クラスメイトの花水木シゲル(はなみずき しげる)にほのかな恋心を抱いている。
誰にも言えない秘密を抱えている。
マメっち
マリの友人
眼鏡でオカッパの小柄な女子高生。
漫画家“蛤ハム子(はまぐり はむこ)”のファン
山口
マリの友人
背の高い糸目の女子高生。
漫画好き。
マリ、マメッち、山口の三人はクラスメイトからトリオ・ザ・ダークネスと呼ばれている。
花水木シゲル(はなみずき しげる)
マリのクラスメイト
ハンサムでさわやかだが、かなりな天然。
マリに告白し振られる。
サトル
マリの弟
フワッとした髪の可愛らしい少年。
マリの父
口髭を生やした鋭い目の男性。
学園生活においてマリに目立つ事のないよう厳しく徹底させる。
マリの母
とても美しい女性。
安田
マリの家の家政婦
眼帯をした陽気なおばさん。
あらすじ
漫画好きな女子高生、神業寺マリはある日の帰り道、事故に遭ったらしいクラスメイト、花水木シゲルを救急車を呼び助ける。
朦朧とした意識の中で自分の手を握り励ましてくれた女性を探していた花水木は、事故現場に落ちていた漫画と看護婦達の言葉から同級生の女子がその女性だったと知った。
退院後、学校に復帰した花水木はマリの姿を見て、手を握っていてくれたのたのがマリだと気付き、大勢のクラスメイトの前で「付き合って下さい」とマリに告白した。
しかし、恋心を抱いていた筈の花水木の告白をマリはキッパリと断った。
その理由は家族にあった。
高い壁に囲まれた豪奢な屋敷に住むマリとその家族は、夜な夜な人間を生贄に捧げる血生臭い儀式を行っていた。
感想
以前、『死人の声をきくがよい』という作品を連載されていた、ひよどり祥子(うぐいす祥子)さんの最新作。
前作は主人公の少年と幼馴染の幽霊の少女が、様々な猟奇的な出来事に出会うという一話完結の物でした。
今回はそれとは違い、血を求める神を崇める一家に生まれた少女が主人公の長編作品となっています。
死人の声をきくがよいの時もそうでしたが、陰惨で救いようのない状況を描きながら登場人物たちがどこか日常的であり、そういった作品で感じる息苦しさをほぼ感じないので純粋なホラーとは違うかもしれません。
タグはオカルト・ホラーとしましたが、巻末で作者のひよどりさんもラブコメと言っているので、この作品は猟奇ホラーを題材にしたラブコメなんだと思います。
まとめ
前作の『死人の声をきくがよい』はとてもえぐくて人もバンバン死にますが、主要キャラクター達がたくましく凄く楽しい作品でした。(特に会長が強すぎる)
今作もマリの想い人、花水木が頭カラッポのイケメンなので、彼にはとても期待しています。
こちらの作品はマガジンポケットにて一部無料でお読みいただけます。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。