よふかしのうた 4 少年サンデーコミックス
著:コトヤマ
出版社:小学館
吸血鬼、桔梗セリ(ききょう せり)を好きになった男、メンヘラさん(秋山 昭人:あきやま あきひと)。
コウはそのセリとメンヘラさんの間を取り持ちます。
その結果、メンヘラさんを受け入れたセリによって彼は吸血鬼となりました。
登場人物
アリサ
メイド喫茶「ゔぁんぷ」店員
吸血鬼、小繁縷ミドリ(こはこべ みどり)が働くメイド喫茶のメイド。
ポニーテールの胸の大きな女性。
以前は指名ナンバーワンだったが、ミドリが入った事でナンバーツーになった。
浅倉さくら(あさくら さくら)
コウに恋をした少女
彼女に告白された事がきっかけで、コウは学校に行かなくなった。
ただ、彼女の所為という訳では無く、彼女の周囲の人間の言動が直接の原因。
澤(ざわ)
コウのクラス担任
眼鏡の男性教師。
生真面目で生徒との接し方は非常にドライ。
基本的に理解不能な中学生や周囲の教師を嫌っているが、内面では教師という仕事にプライドを持ち、コウの事も友人である夕真昼(せき まひる)の事も気に掛けている。
鶯餡子(うぐいす あんこ)
市立探偵
丸眼鏡の奥に鋭い目を持つスタイルのいいお姉さん。
行方不明になったメンヘラさんを探している。
あらすじ
セリに血を吸われ吸血鬼となったメンヘラさんと再会したコウ。
彼は暫く合わない間に何だか格好良くなっていた。
吸血鬼となる事が目標のコウは、一足先に吸血鬼となったメンヘラさんに質問を重ねる。
自分は吸血鬼になれるのか?
吸血鬼になった実感はあるのか?
一番目の質問に彼は、友人同士であるコウとナズナには難しい問題だと前置きして、友情が恋慕に変わる事もあるしその逆もあると答え、何があってもおかしくないと話しをまとめた。
二番目の質問にはメンヘラさんはまだボンヤリしていると前置きして、視線が変わったと話し人の三大欲求を提示した。
食欲、睡眠欲、性欲。
最初の二つは生命維持に直結している、だが性欲が満たされなくても人は死ぬ事は無い。
そう思っていたと彼は続ける。
三大欲求は個人では無く種としての欲求なのだと彼は言った。
そして立ち去る間際、追加で「血を吸いたくなった」とコウに告げた。
感想
今回は冒頭のメンヘラさんとの会話からの隠している方がエロいという話の他、メイド喫茶「ゔぁんぷ」、コウの幼馴染アキラとコウに恋した女の子さくらのお話、担任教師澤、私立探偵と七不思議の五つのエピソードが収録されました。
その中でも今回はメンヘラさんの話と、七不思議のエピソードが印象に残りました。
性欲とは基本、種を増やす行為に対する欲求であり、この作品における吸血鬼は自分に好意を持った人間の血を吸う事で増殖します。
つまりは吸血鬼にとって吸血とは、食事であり同時に繁殖でもあるという事でしょう。
三大欲求の二つが一緒になる。
人で考えれば相当な衝動であると想像できます。
……その割にメンヘラさんは意外と普通でしたが。
次に七不思議のお話。
コウは夜の自由を求めて吸血鬼になる事を望んでいます。
しかし、吸血鬼になれば食事として血を吸わないといけない筈です。
他者の関りにストレスを感じていたコウが、人から血を貰う事が出来るのか、そもそも血を飲めるのかとか、少し考えてしまいました。
まとめ
今回は問題を抱えている様子のコウの幼馴染、夕真昼と私立探偵、鶯餡子の接触がラストを飾りました。
色々、吸血鬼絡みの依頼を請け負っているらしいアンコが、吸血鬼に関わっていると思われるマヒルにどんなアプローチをするのか。
次巻が楽しみです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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