メイドさんは食べるだけ 1 イブニングKC
著:前屋進
出版社:講談社
イギリスのお屋敷でメイドとして働いていた橘スズメ(たちばな すずめ)は日本に到着したその日にイギリスのお屋敷が倒壊したと主から知らされます。
彼女はお屋敷が再建されるまでの一年、日本の小さなアパートで一人暮らす事になったのですが……。
登場人物
橘スズメ(たちばな すずめ)
黒髪で青い瞳のメイド姿の少女
イギリスでメイドとして働いていた。
お屋敷が倒壊した為、日本で暮らす事を余儀なくされる。
日本で暮らした事は無いらしく、町に溢れる様々な美味しい物をガイドブックに従い食べる事を楽しんでいる。
おばあさま
スズメの祖母
壮年の上品な女性。
日本で暮らしているらしく、孫であるスズメの事を気に掛けている。
タコ焼きが好きなようだ。
小松奈々(こまつ なな)
スズメが住むアパートの隣人
短太眉の背の高い女性。
仕事が忙しいらしく結構疲れている。
素直で丁寧なスズメの対応に癒しを感じる。
そら
高校生男子
浅黒い肌の眼鏡の少年。
通学路で会うスズメの事が気になっている。
あらすじ
イギリスでメイドとして働いていた橘スズメは、働いていたお屋敷の倒壊により、一年間、日本での生活を余儀なくされる。
小さなアパートで暮らし始めたスズメは、日本であっても英国でのライフスタイルを崩さず、メイドとして振舞いながら生活していた。
そんなスズメの楽しみは町に溢れる様々な食べ物。
その日のお目当てはガイドブックに乗っていたたい焼き。
辿り着いた甘味処でスズメはたい焼きを早速注文し、焼きあがるまで店の前の椅子に座り空を見上げる。
イギリスの主の事を思い、倒壊したという屋敷に背筋を凍らせる。
思いは自然とこれからの生活に変わっていく。
見知らぬ土地で一年。やって行けるだろうか。
そんな事を考えているうち、たい焼きが焼きあがる。
受け取った初めて見るたい焼きにスズメの顔は自然と笑顔になっていた。
頭から食べるのを流石に躊躇したスズメは、焼き立てのたい焼きを尻尾から食べ始めた。
パリパリの皮と程よい甘みのホクホクのあんこ。
満足気に食べ終えたスズメの顔からは、先ほどまでの不安な面持ちはきれいさっぱり吹き飛んでいた。
「ごちそうさまでした!」
その日のたい焼きから、彼女の日本での生活は始まった。
感想
本式の英国メイドである橘スズメが、日本のグルメを食べるだけという作品です。
今回のお品書きは、たい焼き、たこ焼き、お団子、コンビニおにぎり、バームクーヘン、アイスクリーム、甜茶、メロンパン、信玄餅の九つ。
こうして並べてみると、どれも一度は口にした事がある物ばかり。
ですが、外国では簡単に食べられない物も多いような気がします。
たい焼き等は餡子とか手に入れるのが難しそうですし、日本の様に気軽に店頭で買うのは難しい気がします。
そう考えると日本は食に関していえば、美味しい物が溢れているなぁと改めて感じます。
まとめ
作品はタイトルにある様に、メイドさんが物を食べるだけです。
ですが、そのまったりした日常にとても癒しを感じます。
それは作中登場した奈々の様に、人々が日々仕事に追われ忙しく動いているからかもしれません。
この作品はコミックDAYSにて一部無料でお読みいただけます。
作者の前屋進さんのTwitterはこちら。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。