DOG SIGNAL ドッグシグナル 4 ブリッジコミックス
著:みやうち沙矢
出版社:KADOKAWA
元カノの優子(ゆうこ)と再会した未祐(みゆ)。
彼女は新たに飼い始めたティアラ(マイクロティーカッププードル)をSNSの人気取りの道具にしていました。
その事に怒りを感じ一度は立ち去ろうとした未祐ですが、ティアラの為に踏みとどまります。
登場人物等
しず
年配の女性に飼われている小型犬
トリミングの際、トリマーに牙を剥く。
音羽みのり(おとわ みのり)
犬好きな女性
パピヨンの“ちより”の飼い主。
犬中心のライフスタイルが原因で七年付き合った彼氏と三年前に別れた。
出浦翔吾(いでうら しょうご)
犬好きな男性
コーギーの“大吾(だいご)”の飼い主。
未祐の何気ない一言でみのりと付き合い始める。
大吾に全くしつけをしておらず、自由にさせる事が大吾の幸せだと思っている。
加藤
息子を事故で亡くした男性
ゴールデンリトリバー“ロッキー”の飼い主。
息子の岳広(たけひろ)が亡くなり、仏壇の前から動かなくなったロッキーをなんとかしたいと眞一郎(しんいちろう)の下を訪れる。
加藤の妻
ロッキーがずっと仏壇の前に座っている事を、亡くなった息子岳広への愛情の現れだと思っている。
あらすじ
ヌイグルミの様な扱いを受けている優子の飼い犬ティアラ。
憤りに任せ一度は優子に背を向けた未祐だったが、虐待を受けている様な状態のティアラを放っておけず、優子に香水を止める事、部屋を片付ける事を指示し、三日後彼女の家を訪ねる事を約束した。
そして約束の日、未祐が優子の家を訪ねると散らかっていた部屋は片付けられ(ベランダにゴミをまとめただけだったが)香水も付けてはいない様だった。
少し安心した未祐はまず手始めに首輪に慣れていないティアラに、軽めのバンダナから始める事を提案した。
手作りだというそのバンダナに未祐の優しさを改めて感じた優子は、一度は別れた彼の事がなんだか気になり始める。
そんな優子と一緒にティアラに必要な物を買いに出かけた未祐。
彼らのその行動は、未祐から話を聞いていた律佳(りつか)と彼女に連れ出された眞一郎に全て見られていた。
店に戻った未祐に彼女の行動を監視していた律佳は「あの女は駄目」と詰め寄る。
優子は未祐とよりを戻したくて、ティアラの為の買い物よりもそちらに重点を置いていた。
ティアラはあくまで優子の引き立て役で、彼女といるとティアラは幸せになれないと律佳は未祐に告げる。
それを聞いた未祐は眞一郎にも意見を求めるが、彼はお前はどう思うんだと聞き返した。
眞一郎の問い掛けに自分とサンジュのこれまでを思い出しながら、未祐は犬には人を変える力があると思うと答える。
彼はティアラと接する事で、優子が変わる可能性があると信じているようだった。
感想
今回は前巻から引き続き未祐の元カノ優子のお話の他、トリミングを嫌がる犬、仏壇の前から動かないレトリバーの三つが収録されました。
三巻から四巻発売の間にも様々な物で、沢山の可愛らしい動物の姿をテレビ等で見ました。
確かに映像や写真で見ている分には、可愛くて触れてみたくなる子ばかりでした。
しかし、どの動物も生き物であり餌や身の回りの世話が必要です。
見た目の可愛さだけアピールするのではなく、家に迎えた後に必要な事もセットで伝えて欲しいとそれらを見ながら思いました。
比較的飼育が簡単な猫でも、避妊や病気のケアは必要です。
餌も専用の物を与えないと体調を崩してしまいます。
優子の様にペットショップで見て小さくて可愛いから等の一時的な物ではなく、家族として最後まで付き合うつもりで飼って欲しいなぁと今回読んでいて思いました。
あと、迎え入れたのに気に入らないから捨てるって人は、眞一郎の意見と同感で○ねばいいと思います。
……○ねは言い過ぎました。
でもそんな人は、永遠に箪笥の角に小指をぶつけ続ければいいのにとか思ってしまいます。
まとめ
今回も犬の体や習性について色々と学ぶ事が出来ました。
この作品は読んでいると、毎回、人と動物の根本的な違いについて気付かされます。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
この作品はComicWalkerにて一部無料でお読みいただけます。
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