ようこそ亡霊葬儀屋さん 2 ジャンプコミックス
作:吉良いと
出版社:集英社
霊が視え、彼らと会話する事も出来る葬儀社の社長、烏丸枢(からすま くるる)。
彼にはモデルとして活躍しながら、葬儀や介護等を手広く展開している「楽園」という企業の経営者である燐(りん)という兄がいました。
枢に執着する燐は彼をそばに置く為、烏丸葬儀社に対し攻撃を始めます。
登場人物
如月響(きさらぎ ひびき)
中学生女子
いじめを苦に電車に飛び込んだ。
両親や友人さえも、自分に救いの手を差し伸べてくれなかったと憎しみを抱いている。
御堂
烏丸葬儀社社員
自由奔放な枢をサポートし葬儀社の運営を支えている男性。
年頃の娘がいるようだ。
雨宮雅(あまみや みやび)
遺体修復師(エンバーマー)
泣きぼくろのグラマラスな女性。
事故等で傷ついた遺体を生前の姿に近づける技術者。
彼女は特に腕が良く、枢いわく魔法。
眠る時は全裸。
花咲琴音(はなさき ことね)
響の友人
響とは歌を通して仲良くなった。
自分が虐めの標的にされる事を恐れ、響を虐めていた者達に同調してしまう。
鳩山(はとやま)
長く烏丸葬儀社で働いていた老人
末期がんである事で、自身の葬儀を烏丸葬儀社に依頼する。
枢の事は彼が幼少の頃から知っている。
草壁若葉(くさかべ わかば)
幼い少年
事件でなくなった女性警官草壁美樹(くさかべ みき)の息子。
町の平和を守っている美樹の事を母として、憧れのヒーローとしてとても深く愛していた。
あらすじ
突然、烏丸葬儀社に現れた枢の兄、燐。
彼は枢を自身の経営する「楽園」へと誘う。
当然、灯(あかり)は反発し、枢もキッパリと燐の誘いを断った。
烏丸葬儀社は自分の居場所であり、守るべき場所。
そう言った枢に、燐は愉快そうに笑い「この会社が無くなればいいんだね」と枢達に告げた。
枢から仲間を奪い、彼を自由にする。
そう言った燐に憤り、思わず掴もうとした灯の手を躱し、彼は言いたい事を言って葬儀社を後にする。
そんな事があった後も霊の言葉を聞き、彼らの願いを受け止めつつ仕事を続けていた枢達だったが、燐は依頼者の簒奪、社員の引き抜き、提携会社への圧力等、手段を問わず烏丸葬儀社へ攻撃を行いはじめる。
そんな状況の中、灯は自分に何が出来るだろうと模索を始めた。
感想
今回は葬儀社を潰し、枢を楽園に引き入れようとしている燐の妨害を受けながら業務を続ける葬儀社の姿が描かれました。
燐の能力はまだ詳しく分かりませんが、枢と同様、霊を視る、霊と会話をする事が出来、更に霊を消す事も可能なようです。
彼が「楽園」でどんな事をしているのかも詳しい事は不明ですが、死者との交信を餌に人々から搾取しているような感じでした。
読んでいて枢はあくまで生者と死者の橋渡しをしているのに対し、燐は生者の満足を優先し、それをビジネスにしている様に感じました。
作中、殆どの人は霊を視る事は出来ず、声を聞く事も叶いません。
それを悪用し人助けと称して、残された人々が聞きたい言葉を捏造する。
実際に霊がいるいないは別にして、燐のやっている事は縋る人達の心を侮辱している様に感じました。
まとめ
今回登場した鳩山という老人は、灯は忘れているようですが過去に彼と接点があったようです。
次巻ではその辺りも描かれるのかなと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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