青の島とねこ一匹 3 ヤングチャンピオン烈コミックス
著:小林俊彦
出版社:秋田書店
草太が島に来た時は夏でしたが、季節は巡り島は雪の降る時期になりました。
登場人物
青の母
ショートカットのサッパリした女性。
人付き合いが苦手で、何かと人と関わる島の暮らしを諦めた。
現在は東京の大学病院で病理研究に勤しんでいる。
極度の方向音痴。
雷太とは離婚したが青の事はとても大切に思っている。
あらすじ
草太が凪島へやって来て数ヶ月が過ぎ、季節は冬を迎えていた。
初雪の降ったその日、草太と青が家に戻るとミケがかまってもらえないストレスからか、ティッシュを散乱させ、本を齧り、障子を破って、更に煮物の入った鍋をひっくり返していた。
怒った青はミケを捕まえるも彼は青の腕をすり抜け逃げたしてしまった。
暫くむくれていた青だったが、遊びにきた雛からミケが外にいたと聞くと不安を感じ雪の中ミケを探しに出かけた。
島をミケを探し青はさまよう。
近くにいると思っていたため、上着は着ておらず寒さが青を襲う。
思わず寒さに身を縮めた青の肩にそっとコートが掛けられた。
振り返ると草太が優しく微笑んでいる。
「ミケが……」
そう言って眉根を寄せた青に、草太は「大丈夫だよ」と彼女を気遣った。
猫は暖かい場所を知っている。それにお腹が減ったら帰ってくる。
戻って待とう。
心配そうに「うん」と言った青の横で草太は大きなクシャミをした。
コートを青に貸した草太は、パーカーだけでは寒かった様だ。
二人は取り敢えず家に戻る事にした。
家に帰ると雛がこたつで気持ちよさそうに眠っていた。
まったくと呆れる青に、起き出した雛はおかえりーと暢気に返した。
喉が渇いたのかみかんを食べようとした雛が、こたつの中で何かを蹴った。
こたつ布団をまくり上げると、そこには探していたミケがいつの間にか入り込んでいた。
感想
今回は季節が流れて冬の始まりからスタートしました。
冒頭のお話の他、草太の風邪、尾道旅行、大晦日、ミケの一日、お泊り、青の母親等が描かれました。
今回印象に残ったのは冒頭の初雪の日、ミケがいなくなったエピソードです。
作中、悪戯をしたミケを青が叱るシーン。
なんというか、ミケの表情や行動がとてもリアルでそうそうと頷きながら読んでしまいました。
うちも猫を飼っているので、同様の事はたまにおきます。
花瓶を倒したりした時等、やはり今回のミケと同じ様に悪い事をしたというのが分かっているのか、少し申し訳なさそうな顔をしている気がします。
だからといって反省したりはしないし、しばらくするとその事を忘れた様にすり寄ってきたりします。
時間が経っているので怒れないし、足元で見上げる様子は可愛いので許してしまいますが、こいつは全部分かってやっているのではと少し勘ぐってしまいます。
まとめ
今回、後半近くで青が暫く家を離れました。
その事で草太は青に近くにいて欲しいと思った様です。
次巻では夏の島が描かれる様です。
どんなお話になるのか読むのが楽しみです。
この作品はマンガクロスにて一部無料でお読みいただけます。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。