異世界猫と不機嫌な魔女 3 ビックコミックス
著:柏葉ヒロ
出版社:小学館
ナァの魅力でメロメロになり依頼を失敗したフラドに代わり、ジャンヌと魔獣の始末にやってきた女剣士のハニガン。
フラドとの戦いで剣を折られたハニガンだったが、義足に仕込んだ刃で彼の胸を切り裂きジャンヌに迫る。
しかし、ジャンヌのカチューシャを見たハニガンは彼女が聖女と呼ばれ、魔王を打ち取った英雄の一人だと気付き、首を垂れ襲撃を謝罪。
しかし、依頼を遂行出来なかったハニガンは太后メドウズの怒りに触れ、牢へと繋がれる事となった。
一方、ジャンヌ達の介抱で意識を取り戻したフラドは、ジャンヌの命を狙っているのが太后のメドウズである事、これまで襲撃が無かったのは、おそらく前王である勇者がメドウズを止めて守っていたからである事を告げた。
登場人物
魔王
頭に二本の角を持った黒髪の青年
強大な魔力を持つジャンヌを互いに鏡のような存在だと評した。
カトリーナ
ジャンヌの妹
明るい髪色の快活な少女。
彼女はジャンヌを慕っていたが、彼女の力を恐れた両親はジャンヌを騎士団へと引き渡した。
チビ
ジャンヌが初めて召喚した守護獣
白い鱗と三本の角を持つ子竜。
非常にジャンヌに懐いていた。
あらすじ
太后メドウズの不興を買い牢に繋がれたハニガン。
彼女は元部下で現在は親衛隊所属のマシューの手により牢から抜け出た。
時を同じくして魔物の群れが王都を襲撃。
ハニガンは民衆を守るため、右足の義足に仕込んだ刃を振るいこれを撃退する事に成功した。
一方、ジャンヌの家で傷を癒していたフラドは、傷が癒えた事で彼女の家から出る事を宣言。
そんなフラドにジャンヌは風呂を貸すから入っていけと告げた。
一瞬、固まったフラドだったが、鼻を抑えるナァを見て風呂を借りる事を決め、久方ぶりに汚れた体を清めたのだった。
感想
今回は登場以来、ずっと汚れたままで悪臭を放っていたフラドがお風呂に入り綺麗になる所から始まり、ジャンヌと魔王、魔物撃退の功績で騎士団に復帰したハニガン、王でありながら何もできず、メドウズの言いなりになるしかなく落ち込むロビンス、ロビンスとナァ、ロビンスとフラドと鍛錬、ルウと釣り、オコサマランチ、太后の誕生日とジャンヌと家族、魔物の襲撃とルウの魔力等が描かれました。
その中でも今回は国王ロビンスの想いが印象に残りました。
ロビンスは勇者として民を守った父にあこがれを持っていました。
彼のように剣を持ち、襲い来る魔族から民を守る。
それが望みでしたが、ろくに剣を振った経験もなく、母である太后の言いなりの彼には何の力もなく、魔物襲撃で傷ついた民を救う術はありませんでした。
そんな彼が戻らずの森でレベッカたちと出会い、少しづつ自信を取り戻していきます。
今後、ロビンスが強権を振るう母親とどのように対峙するのか。
そのあたりも気になる所です。
まとめ
この巻のラスト、ジャンヌの守護獣であった竜が登場しました。
太后により鎖に繋がれた竜。
彼(彼女)が解き放たれた時、どんな行動を取るのか。
そちらも楽しみです。
こちらの作品はやわらかスピリッツにて一部無料でお読み頂けます。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。