青の島とねこ一匹 1 ヤングチャンピオン烈コミックス
著:小林俊彦
出版社:秋田書店
東京で教師をしていた中村草太(なかむら そうた)はある事が原因で都会を離れ大学時代の先輩、白神(しらがみ)を頼り瀬戸内の離島、凪島(なぎじま)へ移り住みます。
赴任先の高校も見つかり、白神の家に下宿させてもらいながら働くつもりだった草太ですが白神はおらず、出迎えてくれたのは猫のミケと白神の娘、青(あお)でした。
登場人物
中村草太(なかむら そうた)
高校の美術教師
眼鏡を掛けた童顔の青年。
ある事が切っ掛けで大学時代の先輩、白神を頼り瀬戸内の離島凪島へ移住する。
大学時代に夏休みを凪島で過ごした。
白神青(しらがみ あお)
草太の先輩、白神の娘
黒髪ロングの女子高生。
料理上手。
大学生の草太に幼い頃、遊んでもらった。
草太に特別な想いを抱いている。
母親は家を出ており父親も仕事でいない為、現在、青は一人と一匹で生活している。
ミケ
珍しいオスの三毛猫
賢く、青いわく「デキる猫」
村上雛(むらかみ ひな)
青の幼馴染
島の神社の娘。
童顔ツインテール巨乳。
漫画好きで分社で隠れてよく漫画を読んでいる。
東京に憧れを持つ。
越智隼人(おち はやと)
青の同級生
日に焼けた切れ長の目の少年。
野球部に所属しておりとても寡黙。
沖本(おきもと)
草太が赴任した高校の教師
野球部の顧問であり、規律にうるさい男性。
パワハラ禿おじさん。
宮地(みやじ)
草太が赴任した高校の教師
ショートカットの女性教師。
白神雷太(しらがみ らいた)
草太の大学の先輩
青の父親であり日本画家としても成功している。
放浪癖がありふらりと長期間、家を空ける事が多い。
長髪につり目、顎鬚を生やした男。
あらすじ
都会の喧騒を離れかつて過ごした事のある瀬戸内の離島、凪島へ大学時代の先輩白神を頼ってやって来た中村草太。
懐かしい島に降り立った彼を出迎えたのは、三毛猫と先輩の娘、青だった。
草太は彼女と共に島を歩きながら十年という時の流れを感じてしまう。
青に会ったのは彼女がまだ小学生だった頃だ。
めちゃめちゃ成長してると驚きつつ、彼女の家への道を辿る。
その道中交わされる島ならでは会話に、都会に疲れていた草太は癒される思いだった。
白神家に着いた草太は、おやつとしてシャコをご馳走になりながら先輩の白神がいつ帰るのか青に尋ねた。
青の答えは分からない。だった。
白神は仕事と称してふらりと居なくなる事があるらしく、娘である青にもいつ戻ってくるかは不明らしい。
草太は白神家に下宿させてもらおうと考えていた。
年頃の娘である青がいても、父親が家にいるなら問題無いと思っていたからだ。
しかし、先輩の白神は家にいない。
成人男性と女子高生。
そんな二人が一つ屋根の下で暮らす。
草太にそのつもりは無くても、世間が許しはしないだろう。
慌てた様子の草太に青は「ウチがちゃんとお世話しますけぇ」と笑みを見せた。
感想
東京で傷つき、逃げるように離島に来た教師と島の女子高生。
草太と青は過去に接点があり、青はその想いをずっと持ったまま草太を島で待っていました。
草太的には青は先輩の娘、昔出会った頃の意識を引きずっている事と教師という立場から、成長した青にドギマギしながらも恋愛感情は抱いていない様です。
また、青も草太に恋心を抱いている事を表立って示す事はしていません。
二人はプラトニックなまま、恋人を通りすぎ家族になっていっているように読んでいて感じました。
まとめ
穏やかな島の暮らしと、優しいけど気まぐれな、猫のような青の存在が傷ついた草太の心を癒していく、そんな感じの作品です。
草太は傷ついてはいますが、結構明るいので重くなる事無く読む事が出来ました。
この作品はマンガクロスにて一部無料でお読みいただけます。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。