ゴールデンゴールド 7 モーニングKC
作:堀尾省太
出版社:講談社
発展を続ける寧島。
その裏ではフクノカミが生み出したカネノカミとヒトノカミの争いが激化。
遂には人間を煽るのではなく、彼ら自身が殺し合いを始めました。
あらすじ
寧島は発展を続け、もはや離島とは思えない程活気に溢れていた。
島内でカミの影響を受けていない黒蓮は、冷静にその状況を分析しながらも徐々に都会化する島に居心地の良さを感じていた。
居酒屋で一人飲んだ帰り道、彼女は新たに出来るモールの駐車場でカネノカミとヒトノカミの戦いを目撃。
殺し合いの様相を呈するそれにフクノカミが割って入る。
闘争を止めようとしたフクノカミだったが、カネノカミとヒトノカミはフクノカミを力づくで排除し駐車場の暗がりに消えた。
倒れたフクノカミに思わず声を掛けた黒蓮を置いて、フクノカミは消えた二人を追いその場を後にする。
一方、フクノカミに操られた住民達に襲われフクを奪われた相場屋のニシは島を出る際、顔見知りの地上げ屋とすれ違う。
カミの対立を他所に島に溢れる力は政治家や地上げ屋等、様々な人種を島に呼び込んでいる様だった。
感想
フクノカミは過去の失敗を教訓に緩やかな発展を目指している様でした。
しかしカネノカミもヒトノカミもそんな事は考えず、自身のイデオロギーのままに暴走している様です。
そんな中、カネノカミは運を失った男、草田を取り込み彼をフクノカミにとっての町子の様な存在として更なる島の発展を画策している模様です。
一方町子もショッピングモールの開業、巨大観覧車の建設と島の開発を進めていました。
カミの力によって歪んだ形で発展していく島。
彼らがいなくなった時、恐らく島は作中琉花が夢で見た様に一瞬で衰退するのでしょう。
作品を読んでいるとかつて日本で起きたバブル経済の事を思い浮かべてしまいます。
土地の転売により生まれた実体の無い好景気。
この作品でその泡がいつ弾けるのか、カミ達に乗った(乗せられた)島がどうなるのか、先が気になります。
まとめ
今回の次巻予告には琉花とフクノカミが共闘と書かれていました。
作中の行動からカネノカミ達の暴走がフクノカミの望んだ物では無い事は分かりました。
琉花とフクノカミが彼らをどう止めるのか、今から読むのが楽しみです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
この作品はモーニング公式サイト「モアイ」で一部無料でお読みいただけます。