ぽんこつポン子 4 ビッグコミックス
作:矢島圭太
出版社:小学館
ゲンジの孫娘ゆうなも日坂町の住民達と交流し、のんびりとした田舎町の暮らしにも慣れてきました。
登場人物
あかねの親父
スーパー海山のオーナー。
日坂町ヤングの会、会員。
メンバーは彼の他、ガンタの父と藤工務店二代目。
ねじり鉢巻きに日焼けした肌の男。
見た目だけなら漁師の方が頷ける。
クマ
日坂町の山で暮らす熊
何故かあかねのパンツに執着を見せる。
子供が二匹いる。
ロボ
円筒に手足の付いたロボット
最新式。
人間の利益を最優先する。
富士工務店の従業員。
役所の姉ちゃん
クマに奪われたポン子の体の捜索に参加。
町内のドローンによるお知らせは彼女が担当している。
ヒカリ
あかねの友人
小学生キヨシの姉。
服作りを趣味にしており、ゆうな達が出場する町内会主催のフェスの衣装を担当。
あらすじ
ゲンジが寝静まった後、ゆうなはポン子を連れて夜の日坂町へ繰り出した。
彼女の母親はゆうなを厳しく指導しており、当然夜遊びなどした事が無かった。
母親の目が届かないゲンジの家ならそれが出来ると抜け出したのだった。
町へ向かう道すがらゆうなとの話の流れでポン子は最近であった姉、同じ型式のロボットがやっている「死ぬまでにやりたい100のこと」を話題に出す。
人間はたくさんやりたい事があって面白いです。
ロボットには決められた目的しかないですから。
そう話すポン子にゆうなは「私も別に、何もないけど」と返した。
その後、町についたゆうな達だったが田舎町は既に眠りについていた。
唯一明りの灯っていたカフェ海風に入ると、そこでは町の若者(あかねの父、ガンタの父、藤工務店二代目)がマスターと一緒に飲んでいた。
したたかに酔っ払ったあかねの父がカラオケをやろうと言い出すと、おもむろにマスターがギターを取り出した。
マスターは昔、東京でミュージシャンとして活動していたらしい。
どうして音楽を辞めたのか問うゆうなに、マスターは頭を掻きながら「生活のため、他人に言われるままの音楽をやる事が嫌だったんです」と答えた。
その答えに母親の指示通りに生きているゆうなは少しむくれる。
そんなゆうなにあかねの父が歌を催促。
ポン子も瞳から光を放ちミラーボールを演出した。
即席のカラオケボックスとなったカフェでゆうなは最初は戸惑い気味に歌っていたが、酔っぱらいたちの声援を受け途中からは笑顔で歌を楽しんだ。
カフェからの帰り道、ゆうなは上機嫌に鼻歌を歌っていた。
その事をポン子が尋ねるとゆうなは「死ぬまでにやりたい100のこと、思いついたかも」と答えた。
感想
ゆうなは前巻から引き続き、自分に将来の夢が無い事を気にしています。
彼女はこれまで母親の指示に従い生きてきました。
しかし日坂町の子供達やポン子、あかねの他、町の人々と触れ合いが母親が敷いたレールの上を走る生き方に疑問を生じさせた様でした。
今回はそんなゆうなが自発的にやりたい事を見つけます。
それは町内会の小さなロックフェスへの出場。
ライブの後、町で出来た友人達に囲まれたゆうなはとても嬉しそうでした。
まとめ
今回はゆうなは人から言われた事では無い、自分自身がやりたい事を見つけました。
また頑固で素直じゃないゲンジも、ゆうなやポン子の影響でほんの少し自分の気持ちに正直になった様でした。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。