タイムスリップオタガール 2 ポラリスCOMICS
作:佐々木陽子
出版社:フレックスコミックス
中学生の頃の自分に戻ってしまった城之内はとこ(30)は漫画の為の軍資金を得る為、30才までに身に着けた画力に注目します。
自分が描きたい物がBLという事を周囲に隠しつつ、目標の定まったはとこでしたが母に赤点のテストを見つかりマンガ禁止という危機的状況に陥ります。
登場人物
岡田佑(おかだ ゆう)
はとこのクラス担任
26才の男性教師。
生徒の事をよく見ている話の分かる男。
藤村碧(ふじむら みどり)
吹奏楽部の顧問
はとこが所属していた吹奏楽部の顧問を務める女性教師。
熱く厳しく正論で攻め立てる。
生徒の為を思い行動している。
ジュディ・ブラウン
白人女性の英語教師
めい
名前なんだっけ君の妹
彼女のお蔭でなんだっけ君の名前がリュータである事が判明した。
長谷川(はせがわ)
クラスメイトの男子
過去、はとこが現在の状況になる前の中学時代、はとこの事を揶揄い虐めていた男。
30才の経験を得たはとこからすると、ボキャブラリーに乏しくなんだかしょっぱい気持になった。
あらすじ
母に赤点を見つかったはとこは意を決して自分が30才であると告白する。
彼女が秘密を打ち明けたのには理由があった。
かつて赤点が見つかった時は母からマンガ禁止を言い渡されたからだ。
30才のはとこにとってマンガは生き甲斐となっていた。
覚悟を持って土下座しながら告白したはとこだったが、母の返した答えは「は?あんた何言ってんの?」だった。
それも当然だろう。
急に13才の自分の子が「私、30才なの」と言ってもそれ以外の言葉は出てくるまい。
赤点について注意を続ける母にはとこは「マンガ禁止だけは」と訴える。
そんなはとこに母は戸惑いながら、別にマンガを禁止するとは言っていないと答えた。
彼女は最近のはとこの行動にいたく感心しており、赤点は見過ごせないがマンガを禁止するつもりはそもそも無かった様だ。
ずっと言われていた髪を切り、宿題も真面目にこなし、母親の言う事に素直に従うといった30才までに染みついた昨今の行いが高く評価されたようだ。
最後に赤点について釘を刺されたものの、取り敢えずは助かったと部屋に戻ったはとこは肺の空気を全て吐き出す様な安堵の息を吐いた。
感想
この巻ではとこは漫画家という道を意識し始めます。
以前の人生では選択しなかった未来を考え始めたはとこ。
また年齢による対人スキルの向上で、周囲の評価も陰湿な暗い少女という物からオタクで少し変だけど明るく面白い奴に変わって来ている様に感じました。
やっぱり、黙っていると何を考えているか分からず周囲の人は不気味に思うのでしょう。
ただ、好きな物について熱く語り過ぎると興味の無い人は引いてしまうのも確かです。
バランス取りが難しいなぁと自身を過去を鑑みて反省してしまいました。
(知って欲しくてつい暴走気味になっちゃうんですよね……)
まとめ
夢や好きな事を否定しない。
この作品を読んでいると、そんな当たり前の事を気付かされます。
やっぱ、貶されるより褒められた方が嬉しいですし、やる気も出ますよね。
この作品はCOMICポラリス公式サイトにて一部無料でお読みいただけます。
作者の佐々木陽子さんのTwitterはこちら。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。