アルマ 2 ヤングジャンプコミックス
著:三都慎司
出版社:集英社
レイが辿りついた街ブカレスト。
街は生活を維持する為、多くのパンドラフレーム(ギジンの中にある自我を縛る為のプログラム)と呼ばれる制限の付いたギジンを使っていました。
しかし、潜伏していた敵側のギジンの工作で街のギジンは既にフレームを外されていました。
設定・登場人物
ギジン
自我を持った機械。
パンドラフレーム
ギジンを制御する為のプログラム。
内容的には下記の三つを制御する。
行動制御(ゲシュ・アクション)…人を傷付けられない。
記憶制御(ゲシュ・メモリ)………定期的に記憶を初期化する。
原理制御(ゲシュ・プロトコル)…自分達では制限を外せない。
アルマ
日本人が残したギジンのデータベース。
イメージ的にはギジンの記憶や人格を保存するデータセンターだろうか。
ギジンの精神は個体が破壊された際、ネットを介しアルマへと戻るらしい。
モスクワ
人類最後の都市
ドイツ・フランス・ロシア・イギリス・トルコ等の中東三か国が暮らす多民族都市。
各民族の首長が政治を担っている。
アリアス
ルキアナの兄
コンスタンティン家の長男。
弟のフィンとは双子であり瓜二つ。
優秀なルキアナに嫉妬心を抱き、彼女をブカレストを放棄したとして軍法会議にかける。
フィン
ルキアナの兄
コンスタンティン家の次男
表面上は笑みを浮かべているが、時折狂気を覗かせる。
人の嘘を見破る事が出来る。
日本の文化を好み、腰に日本刀を携えている。
ルッチ・アッカーマン
フィンの部下
小太りの声の大きな青年。
フィンに首を切られる事を恐れ、いつも時間を気にしている。
幼馴染のイーナに恋をしている。
コンスタンティン
ルキアナ達の父
肉体派なドイツ国民の首長。
レイの前にいたゼロ(ギジンはゼロだけは傷つける事は出来ない)、と共にアルマに行った事がある。
シンイェン
物語冒頭でリチェを襲った女性
甲(ジア)と呼ばれる体をギジン化した人類の一員。
所謂サイボーグ。
ギジン化した事でギジン同様、ゼロであるレイへの攻撃は出来ない。
あらすじ
ブカレストはフレームを外したギジンで溢れた。
ルキアナはゼロであるレイを本国に送り届ける為、ネットに接続。
世界中にゼロを見つけた事を流した。
ブカレストにギジンを集中させ囮にする事が目的だ。
ルキアナは部下と共に残るつもりだったが、彼女を敬愛する兵士達はレイを送り出す為の飛行機械にルキアナを無理矢理押し込んだ。
自動制御の機械は彼女とレイ達を乗せてブカレストから脱出。
後部座席に乗っていたレイの頬に雫が当たる。
前に乗っていたルキアナは声を殺し泣いていた。
感想
ギジンにはアシモフのロボット三原則に似た制約が課せられていました。
それを戦争の為に外した事がギジン達の反乱に繋がった様です。
近未来的なSFでは人とロボット及びAIは、敵対関係にある事も多い様に思います。
その原因はロボットに人としてのアイデンティティを認めるか否かという所であると思います。
ロボットの反応は結局プログラムに従っている物で、表面上喜んでいたり悲しんでいたりしても、それは人の心とは違うという考えもあるでしょう。
しかし、人間の脳と同じプロセスを辿り反応を行うなら、それはもうプログラムとは呼べない気もします。
昔からたまにそんな事を考え生命の定義がよく分からなくなります。
まとめ
人とロボットの関係性でいうと、スターウォーズのルークとR2達のやり取りが大好きなので仲良くしてほしいなぁと思ってしまいます。
この作品はとなりのヤングジャンプにて一部無料で閲覧可能です。
作者の三都慎司さんのアカウントはこちら。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。