アンサングシンデレラ 病院薬剤師 葵みどり 4 ゼノンコミックス
著:荒井ママレ
医療原案:富野浩充
出版社:コアコミックス
今回のテーマは月経痛と薬、パニック障害、そして在宅・終末医療における薬剤師の仕事についてが描かれました。
登場人物
遠野倫(とおの りん)
OL
重い月経痛で悩み、薬以外にも医薬部外品のサプリ等を多数服用している。
若月陽菜(わかつき はるな)
パニック障害を患う女性
オーバードーズ(薬剤の過剰摂取)により萬津総合病院に緊急搬送された。
25歳既婚。
夫は彼女に対し関心が薄い様に見える。
庄司(しょうじ)
葵と同期の内科医
病院の方針に従い入院を決定した事で、葵と意見が対立する。
相原くるみ
葵の後輩薬剤師
積極的に動く葵と自分を比べ、病院における薬剤師としての存在意義に不安を抱く。
仁科(にしな)
笹の葉薬局の薬剤師
訪問診療をメインに行っている笹の葉薬局の代表。
明るく笑みを絶やさない人物。
終末期の人や認知症を発症した人たちを長く看る事を目的に、笹の葉薬局をオープンさせた。
野澤泰二(のざわ たいじ)
肺がんの末期患者の老人
自宅療養を希望し娘と共に穏やかな予後を過ごす。
それには仁科が用意した薬の力も大きかった。
あらすじ
重い月経痛に悩むOLの倫は薬を貰う為寄ったナカノドラッグで、薬剤師の小野塚から酷い痛みが続く場合は子宮内膜症や子宮筋腫の可能性もあると示唆され、葵が勤める病院を訪れる。
問診票の記載欄には服用している薬やサプリ、健康食品を書く欄が設けられていた。
しかし、彼女はハーブティー等を含めるとかなり多種の物を服用したおり、あげればキリが無いと代表的な物だけを書き込んだ。
その後の診察で低用量ピルの服用を提案された倫は、医師の提案を受け入れピルを飲む事に決めた。
数日後、薬の受け渡しを待っていた倫は強い痛みに襲われ、待ち受けの椅子でうずくまってしまう。
病院での事だったので、すぐさま治療は受けられた。
葵は原因を探る為、ベッドで点滴を受けている倫に質問を始めた。
すると彼女が飲んでいたサプリの中に、薬剤の効果を弱めるハーブが含まれている事を発見する。
ハーブなんて日常で口にする物にも含まれていると倫は返すが、葵はサプリメントは食品扱いなので、副作用について調べられていない物もあると説明した。
感想
今回は冒頭の月経痛のエピソードの他、オーバードーズを繰り返すパニック障害患者、訪問サービスを行う薬局の三つが収録されました。
今回は中でも冒頭のエピソードが印象に残りました。
スーパー・コンビニ等でも見かける様々なサプリ。
私もウコンの錠剤などは飲んだ事があります。
どれも薬にはなっても毒にはならないという印象でしたが、作中葵が言う様に体に影響を及ぼしているのだから、何らかの変化を体内で起こしている筈でそれが処方された薬とバッティングする事は十分考えられる事です。
倫が言う様にハーブは日常的に様々な物に使われています。
その全てを管理するのは難しいでしょうが、病院に行った時は出来るだけ詳しく話しておこうと読んでいて思いました。
まとめ
この作品を読んでいると、よくよく考えれば当然の事を気付かされる事が多々あります。
今回のエピソードについても、食べた物で体は形作られているのだから当然だよなと今更思いました。
次巻も楽しみです。
この作品はゼノン編集部で第一話が無料でお読みいただけます。
作者の荒井ママレさんのツイッターはこちら。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。