天国大魔境 6 アフタヌーンKC
作:石黒正数
出版社:講談社
十一(じゅういち)から車を譲り受けたマルとキルコは高原学園茨城施設に辿り着く。
そこでキルコはずっと探していた稲崎露敏(いなざき ろびん)と再会する。
一方、高原学園ではトキオが妊娠していた子供を出産。
更に、新たに十五人の子供達を迎え……。
登場人物
ミミヒメ
高原学園で暮らすトキオのクラスメイト
予知に近い直観力を持つ。
あと耳が長く獣っぽい。
シロ
高原学園で暮らすトキオのクラスメイト
緻密な機械工作が得意なマッシュヘアーの男子。
ミミヒメの事が大好き。
オーマ
高原学園に新たに加わった子供の一人
瞳に特殊な力(幻覚を見せる)を持つ。
力の為に独りぼっち。
竹塚(たけづか)
高原学園茨城施設にある復興省の人間?
伸びた犬歯と鋭い爪を持つ男。
あらすじ
ずっと探していた稲崎露敏(いなざき ろびん)に再会したキルコは自分は竹早春希(たけはや はるき)であり、姉の桐子(きりこ)の体に医者(迫田(さこた))の手によって脳を移植された事を伝えた。
ロビンはにわかには信じられない様だったが、キルコの表情筋の使い方から彼女が春希である事を認めた。
その後、キルコに施設を案内しながら街が出来た経緯を話す。
どうやらこの施設は悪環境に強く、食用に特化した遺伝子組み換え植物を作っていたらしく、畑を整備した所、野菜が生えて来たようだ。
それを求め人が集まり、さらに川の水をろ過する装置を手動で使えるようにして水も確保したらしい。
その水を沸かし飲用可能な物に変える際、復興省が発電も出来る様にした為、この街では電気も使えるようだ。
そんな説明を受ける内、日も暮れ気温も下がって来た。
ロビンはキルコを風呂に案内し入る様に勧める。
キルコは話をしたかったが、五年分だゆっくりやろうとバスタオルを手渡された。
風呂に入りシャワーを浴びつつロビンは凄いと改めて感じていた。
やがて思考はヒルコに襲われ、姉の体に脳を移植された事、その後、ひとりで生きて来た記憶へとつながる。
怖かった、不安だった。
でもロビンがいるからもう大丈夫。
そんなキルコが全幅の信頼をおいたロビンはその後、キルコに手錠を掛け自由を奪い、春希である事を認識させながら犯したのだった。
感想
今回はロビンとの再会から始まり、キルコに乱暴したロビンをマルがボコったり、学園でテスト(何のテストかは不明)が始まったり、学園が破壊されミミヒメ達が学園の外へ出たり、ずっと車いすに乗っていた学園長が走ったりしました。
今回読んでいて気付いた事は、トキオ達の時間とマル達の時間は漠然と同じ時期だと思っていましたが、実は過去と現在ではという事でした。
不意に思い付いた事ですし、全然的外れかもですが……。
あと、今回はミミヒメとシロが何だか凄く良かったです。
まとめ
色々知っていそうなロビンは逃走し、マル達は西、奈良にある施設を目指すのでしょうか。
また、施設の外に出たミミヒメ達はどうなるのか、色々生きぎたない学園長の野望は?
続きが気になります。
この作品はアフタヌーン公式サイトで第一話が無料でお読み頂けます。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。