魔々ならぬ 1 電撃コミックスNEXT
作:ゆーき
出版社:KADOKAWA
漫画家志望のフリーター、宮永左岸はある日かなりクオリティの高いコスプレイヤー二人と出会います。
その様子のおかしな二人は自らを魔王と魔術師と名乗るのですが……。
登場人物
宮永左岸(みやなが さがん)
フリーター
漫画家志望の29才。
持ち込みは続けているものの、編集からは色よい返事を貰えない。
題材に困っていた所、魔王アーバンと魔術師ヴィースと出会いまったく色気の無い同棲生活が始まる。
ヴィース
魔術師
勇者の仲間の魔術師。
種族はエルフだが一般的なイメージとはかけ離れており、中身は完全に駄目なおじさん。
基本的にどうしようもない人物だがたまに真理をついた事を言う事がある。
アーバン
魔王
角の生えた黒髪の少女。
魔王を名乗っているが比較的まともな人物。
種族は魔族の様だが彼女達の世界では一種族という位置づけみたい。
ユーシャ
異世界の勇者
真面目なイケメン。
電気工事?会社で働いている。
会社の従業員の家に居候しており、会社にも彼の伝手で入った模様。
リコ
勇者に恋する少女
父の働く会社の新人である勇者が気になっている。
アネア
異世界の女神
眼鏡を掛けた黒髪の女性。
人間全般を見下しており、口調は丁寧だが言葉の端々にそれが感じられる。
後藤係長
会社員
困り眉のおじさん。
異世界に飛ばされ困っている。
本編には登場しない。
あらすじ
漫画家志望の宮永左岸はフリーターをしながら漫画の持ち込みを続けていた。
その日、持ち込んだネームは担当からまとまってはいるが、気概を感じないと評される。
その帰り道、自販機で飲み物を買おうとした左岸はおかしな恰好をした二人の女性に絡まれる。
二人は妙に疲弊しており、飲み物は欲しいがお金を持っていないようだった。
片言で話す黒髪の少女に苛立ったのか、もう一人の金髪の女性が突然喚き左岸の頭を鷲掴みにした。
捕まれた頭に強い衝撃を放たれ地面をのたうち回った左岸だが、起き上がると女性の言葉が理解出来る様になっていた。
最初は日本語を話していると思っていたが、彼女の話では魔術により意思の疎通を可能にしたそうだ。
急に電波な事を話し始めた女性に引いていると、彼女はおもむろに金を要求してきた。
その女性を少女が一喝しこちらはまともかとホッとした左岸だったが、少女も自分が魔王であると名乗った。
関わってはいけない。
そう心が囁いた左岸は揉め始めた二人の隙をついて、脱兎のごとく逃げ出した。
感想
こちらから異世界に行くのでは無く、異世界から来た人々と一般人左岸の日常を描いたコメディ作品です。
比較的まともなアーバンと駄目なヴィース、そしてそれに振り回される一般人左岸といった感じで物語は進んでいきます。
左岸は漫画の題材として彼女たちと暮らし始めるのですが、ヴィースはビールを飲んで寝たり、金をくすねてパチンコに行ったりするので費用対効果として余り良いとは言えません。
またアーバンも基本いい子なのですが、二人ともこちらの食べ物が気に入っているようで作中よく食べています。
読んでいると左岸のお財布事情が心配になります。
まとめ
web掲載時からずっと追いかけていたので、単行本発売はとても嬉しいです。
本編は勿論面白かったのですが、個人的にはカバー裏の後藤係長の今後がとても気になります。
こちらの作品はComicWaiikerにて一部、無料でお読みいただけます。
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