天国大魔境 4 アフタヌーンKC
作:石黒正数
出版社:講談社
未来のホテル王トトリと別れたマルとキルコは人の体を機械に置き換え治療している不滅教団と、機械化を否定しているリビューマンの二つが対立する街に辿り着きます。
リビューマンに雇われたマル達は不滅教団が拠点としているビルの地下。
そこに住み着いている人食い(ヒルコ)を排除する為、地下駐車場に潜入したのですが……。
登場人物
宇佐美(うさみ)
不滅教団の中心人物
位置づけとしては医者だが、本業は技師及び科学者の様な気がする。
彼自身は教団に全く興味が無く、ある女性の為だけに動いている。
水橋(みずはし)
リビューマン代表
不滅教団に左足を切断され義足を与えられた。
反機械を掲げ活動を続けている組織「リビューマン」の代表。
治療された際、機械で強制的に生かされている人間の姿を見た事で教団に対し強い嫌悪感を持つ。
あらすじ
地下駐車場に侵入したマルとキルコ。
二人はそこで人食いに襲われる。
切り札である銃も効かず人食いによって、キルコは右手を食いちぎられる。
複数の人食いがキルコに群がり、「もう…」と諦めかけた時、彼女の意識は正気に戻った。
マルの口づけで人食いに見せられていた幻覚が解けたようだ。
その後、駐車場に巣食っていた人食いを始末した二人は、スーツ姿の眼帯の男と出会う。
宇佐美と名乗ったその男は死んだ人食い達を見て、マル達に救って欲しい人がいると切り出した。
感想
今回は不滅教団とリビューマンの対立の激化、そして今回ようやく名前の出た高原学園で暮らすトキオの体の異変等が描かれました。
始めから胡散臭かった学園ですが、この巻ではキルコの持っている武器と同じキル光線を放てる銃も登場し、胡散臭いというよりきな臭くなってきました。
また、マル達も高原学園の痕跡を見つけ、二つの物語は徐々に距離を縮めている様です。
更に人食い(ヒルコ)が何なのか、宇佐美の名乗った男の話でほんの少し分かりました。
とはいえ、学園の目的やロビンや医者の行方は依然として分からず、謎はまだまだ多いのですが……。
まとめ
前巻ではキルコが腕を失ったシーンで終わっていたので、もしかしたら彼女(彼)も機械の義手になるのかと少し不安でした。
なので幻覚だと分かった時には正直ホッとしました。
(最悪、義手でもいいのですが、命中率とか如実に下がりそうだったので……)
この作品はアフタヌーン公式サイトで第一話が無料でお読み頂けます。
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