漫画完結作品

代闘士ハイコの事件簿 第一巻 設定・登場人物・あらすじ・感想

投稿日:2020年5月3日 更新日:

プレートアーマー
代闘士ハイコの事件簿 1 モーニングKC
原作:伊勢ともか
漫画:久園亀代
出版社:講談社

剣と魔法の世界、そこでは決闘裁判と呼ばれる戦いによって罪の可否を問う物が行われていました。
主人公のハイコ・スモッグスは被告の代理として決闘の代行を行う代闘士。

彼には一つの流儀がありました。
それは事件の真相を解き明かしてから決闘に臨む事。

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設定・登場人物

決闘裁判
事件関係者の証言がかみ合わず、証拠の提示も難しい。
上記のような理由で事件の解決が困難な場合、神は正しい者に味方するという前提のもと執り行われる。
この裁判では勝者の証言が真実に関わらず採用される。

ハイコ・スモッグス
長剣を携えた代闘士
黒髪の眼光の鋭い青年剣士。
決闘に臨む際、事件の真実を解き明かす事を流儀としている。
各地で起きる事件を通して何か探しているようだ。

ノア・マグストス
兄の冤罪を晴らす為、代闘士を探していた。
父母を亡くし現在はグレイハルトの家で暮らしている。
ノアとソルエの両親は魔法を用い建築を行う魔術工(マジク)だった。
父親は国境に近いノア達が住む街の城壁を任される程、優秀だったようだ。

ソルエ・マグストス
被告人
ノアの兄で被害者であるグレイハルトの従者。
両親が魔術工だった事で浮遊魔法が使えるのではと疑いを持たれ、グレイハルト殺害の容疑者となった。
ノアが言うには二人とも両親から魔法の手ほどきは受けていないらしい。

グレイハルト・ジャンベルゲル
街を治める領主に仕える騎士
怪力が自慢の大柄な男。
仁道の騎士と異名をとる人格者。
死因は謁見の間に飾れた彫像による圧死。

ヨハン
筆頭騎士の一人
春突の騎士の名を持つ刺突剣の使い手。

ジェラルド
筆頭騎士の一人
剛壁の騎士と呼ばれる防御に優れた老騎士。

サイモン
筆頭騎士の一人
戦鎚の騎士の二つ名を持つ剛腕の騎士。
被害者のグレイハルトを含めた上記の四人は次期騎士長候補だった。

ルイス・ボンドロー
魔術師
年若い魔術師、思い込みが激しく暴走しがち。
ハイコ達に大魔導士トロスが作ったとされる、魔法のハンドベル窃盗の疑いを掛ける。

アンリ・ナルコム
魔術師
ルイスやピーフル達、魔術師パーティの発起人。

ピーフル・ゲレ
魔術師
酔っぱらい。

クロマ・ロヴィツキィ
魔術師
お色気お姉さん、回復魔法が得意らしい。

クリケット・サウザンプトン
魔術師
人にたいする服従魔法使用の疑いを持たれている。

ディエゴ・バジェステロ
傭兵
彼もルイスにハイコ達と同様の疑いを持たれていた。

ドード
宿の主人
先代が大魔導士トロスにトイレを貸した事で、ハンドベルを送られた。
ハンドベルは魔法の力で、鳴らすだけで宿を清掃し整える力を持つ。
その為、彼は掃除、片付け等は全く出来ない。

あらすじ

城塞都市オリゴで筆頭騎士の一人グレイハルトが殺害される。
死因は彫像に押し潰された事による圧死。
領主不在の折り、残った騎士達は魔法の素養のあったグレイハルトの従者ソルエを容疑者として捕らえる。

兄の無実を信じるノアは酒場で決闘裁判の代闘士を探していた。
しかし性質の悪い連中に絡まれ用意した前金も盗まれてしまう。
このまま泣き寝入りかと思われた時、酒場に一人の剣士の男が入って来た。

彼は真っすぐにテーブルに座っていた無関係に思える男に声を掛ける。

「お前だろ、金盗んだの?」

言いがかりだと惚ける男の靴を示し、付着していた土でノアに絡んでいた男達との関係性を示す。
更に推理を進め、馬脚を露した男達を叩きのめした剣士は、礼を言うノアの前で仰向けに倒れた。

食べるのを忘れていたというその剣士にノアは食事を振舞い何者か問う。
剣士はそれには答えず、食べるだけ食べて文句を言った。
ムッとするノアに何者か問うなら、自分も名乗れと返す。

不満を感じつつも名乗ったノアに男は答えた。

「ハイコ・スモッグス。代闘士だ」

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感想

以前、ブログでも取り上げたソード・ワールドシリーズでもありましたが、剣と魔法の世界では犯罪の解決は現実社会よりもかなり難しいと思われます。

科学捜査の進んでいない中世レベルの世界観という事もありますが、魔法というかなり万能な力の存在が容易に密室殺人を可能する事がその主な要因です。

この作品の魔法がどれ程の事が出来るのかはまだ分かりませんが、もしテレポートまで魔法で行えるなら、居場所によるアリバイなどは無意味になるでしょう。

例えばトイレに行く振りをして転移し、対象を殺害後一瞬で戻ってくる。
これが可能なら、世間に出回っているミステリー作品は殆どが崩壊する筈です。

今回登場した魔法のハンドベルの描写も、まさに御伽噺の魔法使いの魔法といった物でした。
そんな力のある世界でハイコの推理と剣が謎を解いていきます。

剣と魔法とミステリー、三つとも大好物なのでとても楽しいです。

まとめ

魔法とミステリー。
物語的に余り親和性が良いとは言えない題材をどう扱うのか?
また、ハイコが追っている物は?
先が気になります。

こちらの作品は講談社のwebコミックサイトモアイにて第一話が無料で閲覧いただけます。
原作者の伊勢ともかさんのTwitterはこちら
漫画担当の久園亀代さんのTwitterはこちら

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

※イメージはPixabayのMikesPhotosによる画像です。
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