978-4 キューナナハチヨン 2 ヤングキングコミックス
著:ヤマモトマナブ
出版社:少年画報社
泰弥のバイトしている朝日河神社書店に、新たにアルバイトとして反りの合わない女子高生白倉桃華が入る事になりました。
当たりの強い桃華に泰弥は反対するのですが……。
登場人物
瑞(すい)
桃華の所属するご当地覆面アイドルユニットJuicy7(ジューシーセブン)の一人。
アイドルとしての名前はメロン。
十三歳とメンバーの中では最年少だが、身長は一番高い。
ミツル(美剣)
目つきの悪い少年
見た目はアレだが、ミツルとケンカしている時も食事の準備を欠かさない母親を尊敬し慕っている。
あらすじ
桃華の入店に強く反対した泰弥だが、一アルバイトに採用不採用の権限などある筈も無く、結局先輩として桃華の教育係をする事になる。
彼女の横についてレジ対応を教える事になった泰弥だか、現役アイドルである桃華は客対応は完璧だった。
教える事が無かった泰弥だったが、予約に関しての入荷数について桃華に説明し、ようやく書店員として及第点をもらう事が出来た。
その後、桃華は老婦人に本棚の上にある本を取って欲しいと頼まれる。
本は本棚の最上段にあり、踏み台を使っても手が届かない。
彼女は背伸びをし取ろうとし辛うじて本は取れたものの、バランスを崩し踏み台から落ちた。
その落下先には神様に導かれた泰弥がいた。
彼がクッションになったお蔭で、桃華は怪我をする事無く無事本を老婦人に手渡す事が出来た。
その日の帰り道、上りが一緒だった泰弥と神社の境内を歩いていた桃華は、思い切って先ほどの事も含めた不思議な出来事について泰弥に尋ねる。
彼の答えは桃華の予想通り神様の仕業という物だった。
しかし、泰弥の言葉は他の店員には全く信じられておらず、彼はクレイジー扱いをされていると嘆いた。
泰弥は不思議な現象を泰弥と共に経験している桃華に証言を頼むが、彼女はそれを変人扱いされたくないとキッパリと断った。
鳥居をくぐった桃華はそう言えばと、泰弥に何か聞きたい事があったのではと水を向ける。
泰弥はJuicy7のMOMOの友人だという桃華に、MOMOとのつなぎをお願いしてきた。
余りに厚かましいお願いに、桃華はやはりこの人が神様に好かれるはずが無いと呆れつつ思うのだった。
感想
今回は桃華のアルバイトの他、本屋の怖い話、Juicy7のメンバー瑞の悩み、万引き、ある家族のすれ違い、書店員千夏の夢、おはなし会(童話の読み聞かせ)等が描かれました。
瑞の悩みはSNSのコメントに対する不安でした。
恐らく昔もファンレター等でメンバーに対する不満等はあったのでしょうが、インターネットの発達によりそういった声はアイドルや芸能人に直接届く様になった様に思います。
恐らく大多数は好意的な意見が多くても、少数の辛辣なコメントはやはり心に来る物があると思います。
まぁ、100パーセント好かれるなんて不可能なので、どんなに頑張ってもアンチは生まれる筈です。
気にしないのが一番かなと読んでいて感じました。
あと万引きの話は本屋好きとしては許せない物でした。
個人のお店が万引きで閉店という話も作中のみならず、リアルでも聞いた覚えがあります。
万引きしている人はお小遣い稼ぎだったり、スリルを楽しみたいだったりするのかもしれませんが、それによって好きな場所が無くなる事には強い怒りを感じます。
また作中、石屋が言う様にどのような本であっても膨大な時間を掛け、多くの人の手によって生み出された物です。
数百円ならいいだろうでは無く、数百円で手に入れられる事に感謝すべきだと感じました。
最後に千夏の夢の話。
よくボーっとしている時や単純作業をしている時、漠然と空想で遊んでいる事があるので彼女の感覚はとても共感出来ました。
まとめ
今回は最後の最後でアイドルに付き物のスキャンダルについて描かれていました。
この巻ではまだ詳細は分かりませんが、どういった事になるのか続きが楽しみです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
作者のヤマモトマナブさんのTwitterはこちら。
この作品は少年画報社の公式サイトにて第一話を無料でお読みいただけます。