怪異と乙女と神隠し 1 ビッグコミック
著:ぬじま
出版社:小学館
書店員であり小説家の卵でもある緒川菫子(おがわ すみれこ)
糸目で童顔の書店員、化野蓮(あだしの れん)
菫子はとある書物を手にした事で、蓮が求める怪異を共に探っていく事になります。
登場人物
緒川菫子(おがわ すみれこ)
書店員兼小説家
太眉、巨乳、高身長、怪異譚好き、28歳、生娘。
駅近くの本屋、みどり書店の書店員。
15歳の時書いた小説が書籍化されデビューしたが、その後が続かず自信を失っている。
若い時持っていた物を失った事が、小説を書けない原因だと思っている。
化野蓮(あだしの れん)
書店員
糸目、童顔、小柄、熟女好き。
菫子と同じくみどり書店で働く書店員。
詳しい事はまだ語られてはいないが、有名都市伝説「きさらぎ駅」に関わりを持つようだ。
小説家「緒川スミレコ」のファン。
化野乙(あだしの おと)
蓮の妹
小柄、黒髪ロング、ブラコン。
コネオ女学院に通う女子高生。
兄の蓮が菫子を気に入っている事で菫子を敵視している。
素直で可愛い。
あらすじ
書店で働く緒川菫子は同僚の大仁志(おおにし)から誕生日プレゼントだと「逆万引き」の本を渡される。
「逆万引き」とはその名のとおり本を盗む事の逆に、本を置いて行く事だ。
監視カメラを調べても犯人の姿も痕跡も発見できない。
なのにいつの間にか本が増えている。
書店員の都市伝説だ。
「逆万引き」を知らない様子だった後輩の化野に菫子はそう説明した。
仕事を終えた菫子は控え室で化野から同僚の三輪が書籍デビューした事を聞かされる。
その流れで菫子のファンを公言している化野から、新作はいつかとせっつかれた。
帰宅後、シャワーを浴びた菫子は過去の事を思い出す。
彼女のデビューは15歳。
その当時は若さも加味され、周囲は挙って彼女を持ち上げた。
しかし、その後は編集者から駄目出しをくらう日々。
風呂から出てストロング缶を片手にそんな事を回想する。
気が付けば今日で28歳。
若い頃はなんでも書けたと、人を駄目にするソファーに寝っ転がりぼやく菫子の横で、鞄から一冊の本が転げ落ちた。
それは昼間、大仁志が菫子に渡した「逆万引き」の本だった。
感想
太眉むっちり系のお姉さんと、彼女を揶揄う後輩の童顔糸目の青年。
作品は冒頭の本を読んだ事で不思議な力を得た菫子と、怪異によって作中の世界に来たらしい化野蓮の二人が怪異を追う事で進行していくようです。
都市伝説、怪異譚は大好きで一時期馬鹿みたいに読み漁りました。
その都市伝説の中でも有名な作品「きさらぎ駅」がこの作品には深く関わっている様です。
「きさらぎ駅」
乗った電車が見知らぬ駅に辿り着く。
掲示板の住人たちのやり取りという形で事態は進行し、最後には投稿が途絶える。
確かそんな話だったと記憶しています。
化野が作中呼ばれる「神隠し」というワード。
それからも、蓮と乙の二人が別の世界から来たのではないかと推測出来ます。
都市伝説では「地下のまる穴」というのもあり、こちらは主人公が完全に別の世界から来た事が書かれた物でした。
社会構造は似ている全く別の世界。
並行世界という考え方が当てはまるでしょうか。
軸の少しズレた世界が複数存在する、そんな世界にひょんなことから移動してしまう。
そうなってくると、ホラーというよりはSFのような気がしますが……。
まとめ
主人公の菫子、蓮、そして妹の乙。
三人とも愛嬌があってとても可愛いです。
この巻では、菫子が書きたいという想いを絞り出す様に言ったシーンが心に響きました。
この作品は、やわらかスピリッツで一部無料でお読みいただけます。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。