底辺チューバ―が宇宙戦争を撮ってみた 1 ジャンプコミックス
原作:渡辺恒造
作画:バナーイ
出版社:集英社
まったく再生回数を稼げない底辺動画配信者、富士宮神無(ふじみや かんな)が自分の承認欲求を満たす為、突然現れ人類に攻撃を始めたUFOの正体を探るお話です。
登場人物
富士宮神無(ふじみや かんな)
陰キャの動画配信者
動画配信を初めて二年、再生回数は一桁台の底辺配信者。
高校時代は瓶底眼鏡にお団子頭の根暗な女の子だった。
現在もその気質は変わっていないが、動画撮影の際は明るく振舞っている。
UFOによる攻撃の様子を撮影した動画がバズり、見られる事の快感を覚えた。
両親に否定された過去を持つ。
綾瀬(あやせ)
神無の高校時代の同級生
陽キャのリア充。
攻撃により瓦礫の下敷きになっていた所を神無が救い、以降アシスタントとして動画撮影を手伝う事になる。
梶原マリエ(かじわら まりえ)
元アイドルの動画配信者
アイドルグループ「アシッド ルージュ」の元メンバー。
重火器を使い敵の地上制圧兵器を破壊する動画を上げ、アクセス数を稼いでいる。
日本でどのようにしてミサイルランチャーを手に入れたのかは謎。
古中(こなか)
マリエのマネージャー
眼鏡スーツの男。
基本的に喋らず会話はメールで行う。
マリエのサポート役だが、自身の身の安全を優先する。
あらすじ
動画投稿を初めて二年、再生回数は伸び悩み底辺を彷徨う動画配信者、富士宮神無は横浜の空に突然現れた、正体不明の飛行物体による攻撃に巻き込まれる。
飛行物体の光線は街を破壊し、物体が送り出したロボットは逃げ惑う人々を次々と殺戮していった。
そんな状況の中、からくも生き残った神無は同様に逃げ延びた人々が破壊される街を食い入るように見ているのに気付く。
自分に人を引き寄せる力が無いのは分かっている。
だが、目の前の残酷な光景にはその力がある。
これだと思った神無は危険を承知で攻撃される街、逃げ惑う人々の様子を撮影しレポートする事を始めた。
助けた綾瀬に協力を頼み、燃える街を背景に動画を撮影する。
命がけの状況の中、死んだようだった神無の心は主役をつかみ取った喜びに震えていた。
その後、混乱の中、撮影を続け自衛隊に救助された神無と綾瀬。
交通網が破壊され帰宅できない綾瀬を連れ、アパートに戻った神無は徹夜で動画を編集し配信サイトに上げた。
動画の内容には自信があったが彼女は結果を知るのが怖かった。
これだけのスクープ映像を上げて、もしそれでも見られなかったら……。
そうなれば自分は何をしても認められない事になってしまう。
世界中の全てが自分を無視し、両親さえも自分を捨てて去って行く。
いつの間にか眠りそんな夢を見ていた神無を、インターホンのチャイムが起こす。
鳴らしていたのは帰った筈の綾瀬だった。
興奮し彼女が差し出したスマートフォンには、神無の動画が表示されている。
『UFO襲来!横浜壊滅を実況してみた!』
再生回数は二千万回を超えていた。
感想
UFOの攻撃による動画を上げる事で底辺からトップに躍り出た神無。
彼女自身、街が壊れ人々が殺害される様子で再生数を伸ばす事は倫理に反していると理解しています。
ですが、これまで誰にも見向きもされなかった彼女は、注目を浴びる快感、認められる喜びに抗えず次々に動画を配信していきます。
突然攻撃してきたUFO、作中では今の所無人ですが人間が乗れそうなコックピットを備えたロボット達。
現在ジャンプ+で公開されている物(2020年4月現在)を読むと、そんな正体不明の存在を神無が撮影した映像を使って、新キャラが分析していく形になるのかなと思いました。
まとめ
作品はライバルの登場により路線変更した神無が、UFOの正体を探る展開にシフトしていくようです。
次の展開が気になります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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