着たい服がある 2 モーニングKC
作:常喜寝太郎
出版社:講談社
無事教育実習を終えたマミでしたが、雑誌KERAの編集者の近藤の取った写真がストリートスナップとしてwebに掲載され、隠していたロリータファッションの事を家族に知られる事になりました。
登場人物
マミの母
夫と離婚後、女手一つで娘二人を育てた。
ロリータファッションが理解出来ずマミとの間に溝ができる。
クミ
マミの妹
女子高生。
彼女が見つけたストスナの写真が、母とマミの間に距離を作る原因となった。
ただ、彼女はそこまで影響が大きいとは思っていなかったようだ。
カヤ
ゴシック・ロリータファッションの女性
彼女との出会いが小澤同様、マミに変化を与えていく。
大野智久
母と離婚したマミの実父
幼い頃、女の子が好きな物が分からず、彼が取り敢えず可愛い物を選んだ事がマミがロリータを好きになる切っ掛けだったようだ。
あらすじ
原宿で撮ったストリートスナップ。
それは雑誌KERAのwebサイトに掲載された。
マミの妹、クミがそれを発見し母親に伝えた事でマミと母は分かり合えず言い争いとなった。
母はロリータファッションの事を分かってくれず、反発を覚えたマミは深く母を傷付ける言葉を発してしまう。
その事で落ち込んでいたマミは、小澤に相談しようとするが彼は生憎休みだった。
残念そうなマミの姿を見たバイトの後輩は、マミに小澤とはどうなのか聞き出そうと飲みに誘った。
向かった先のバーでマミはゴシック・ロリータに身を包んだ女性、カヤと出会う。
そのバーで揉めた男性に服を貶されたカヤは、何を着て何処へ行くかは私が決めると言い放った。
そんなカヤにマミは感銘を受け話しかける。
話の流れで母と揉めた事を話し、服を馬鹿にされると自分自身を馬鹿にされるのと一緒ですよねと話した。
それにカヤは「自分自身」って……少し呆れ、これ「服」じゃんと続けた。
感想
今回はゴスロリ服の女性、カヤからロリータについて語られました。
カヤが言う「服や肩書でなく反骨精神を持って少女趣味を貫く」という「生き方」がロリータだという言葉。
それはマミの中に新たな基準を生んだようでした。
好きな物を好きだという事。
それが一般的に広く普及している物であれば抵抗なく言えるでしょう。
ですがマイノリティであれば、人は眉を顰め声高におかしいと言う人も出て来る筈です。
でも誰かが認めなくても、自分がそれを好きなら胸を張って好きと言えばいいと思います。
自分が大好きで愛している物を、周りの人々の意見で捨ててしまう事は心に大好きな物を裏切ってしまったという深い後悔を残す気がします。
人生を生きているのは自分であり、他の誰でもありません。
今回、カヤのエピソードを読んでいて強くそう感じました。
まとめ
理解出来ない事を理解出来ないと切り捨てるのでは無く、歩み寄ろうと努力する事。
今回、マミの母親はそれを為しました。
純粋に凄いと思います。
こちらの作品はモーニング公式サイトで第一話が無料で閲覧いただけます。(20年3月現在)
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。