空挺ドラゴンズ 8 アフタヌーンKC
著:桑原太矩
出版社:講談社
天山迷路。
そこに棲む龍を捕るため、クイン・ザザの一行は飛行船の墓場になっているその谷へ足を踏み入れます。
一方、マーロン市から龍討伐を依頼されたクルガ船長率いる「フラナ・グラ―ヴァ」号も龍を屠る為、同様に天山迷路へ舵を切りました。
あらすじ
ミカは幻の料理を求めて。
他の人々は普通の龍の十倍で取引されるといわれる龍を求めて。
船長代理のクロッコに詰め寄る。
だがクロッコは船を危険に晒す事を嫌い乗り気では無かった。
そんなクロッコに同調し発したソラヤの言葉。
「クイン・ザザはボロ船らしく身の丈にあった仕事をしてりゃいいんだよ」
がクイン・ザザを愛するクロッコの気持ちを逆撫でした。
結局、一行は龍を求め天山迷路へ飛び立った。
天山迷路。天山山脈に刻まれた深い谷。
入り組んだ渓谷は幾多にも分かれ、幅は狭くクイン・ザザでもギリギリの場所が多く存在する。
上を超えればいいというソラヤに、ギブスは飛行船の上昇限界を説明する。
山脈に存在する天山迷路は谷がそのギリギリ。
飛行船が航行出来るのはその谷底だけという訳だ。
飛行船の残骸を眼下に見ながら、曲がりくねった谷底を進み暗い洞窟を抜ける。
その洞窟を抜けた先で、クイン・ザザは一匹の龍と遭遇した。
感想
今巻は一巻丸々、天山迷路での様子が描かれました。
ミカや乗組員達の活躍も楽しかったのですが、今回はクイン・ザザの舵輪を預かるカペラとクロッコのやり取り、そしてゾーンに入った時のカペラの表情がとても素敵でした。
コマが進む度、入り込みすぎて不細工な顔になっていってしまいましたが……。
アスリートたちの言うゾーンという感覚。
それとは違うのかもしれませんが、ゲームや作業等で一瞬そんなモノを感じた事はあります。
全ての情報が知識としてでは無く連結する感覚。
どこに何があってどう動けばよいのか、頭で考える事なく体が動く。
あれがそうなのかなと漠然と思っていますが、全然違うのかもしれません。
ただ、あの状態を自分で作り出せればゲームの達人になれそうだし、作業効率もすこぶる上がる気がします。
なるのは一瞬だし、そこから抜けた後は異常に疲れるので無理っぽそうですが……。
まとめ
今巻のラスト、クイン・ザザの前に嵐を引き連れた龍が現れました。
船長代理クロッコとも因縁の深そうな龍。
次巻はその龍との戦いになりそうです。
この作品はpixivコミックでも一部無料で読む事が可能です。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。