漫画完結作品

雪女と蟹を食う 第四巻 あらすじ・感想

投稿日:2020年3月9日 更新日:

札幌
雪女と蟹を食う 4 ヤンマガKC

著:Gino0808
出版社:講談社

彩女に連れられ訪れた龍泉洞。
北はそこで彼女を抱きしめ、死を望む理由を尋ねました。

広告

あらすじ

死を求める理由。
彩女はそれに北と同じ理由だと答えた。

北には分からなかった。
冤罪で社会から拒絶された自分とは違う。
彼女は美しく、有名な小説家である夫を持つ恵まれた人間の筈だ。

分からないと言った北に、彩女は健康な体を持つあなたも働くのを放棄していると返した。
北の反論を待たず彩女はお金とかの問題じゃ無いと続ける。

旦那がかまってくれなくて寂しいなら浮気でもなんでもすればいい。
それで死から逃れられるのなら。
そう言った北に彩女はそれは本物じゃないと答える。

終わりにしたいの。
私という人間の……つまらない物語を……。

手を組みそう囁く彩女は、まるで祈りを捧げているように北には見えた。

感想

今巻冒頭の彩女の終わりにしたいという言葉。
そこからは彼女が自分に何の価値も見出していない事を感じます。

人は誰かに必要とされる事で、自らに価値を感じられると思います。
ですが余りその考え方は好きではありません。
誰かが必要とするから価値がある。であるなら誰も必要としなければその人は無価値という事になってしまいます。

人以外の全ての生き物にも共通して言えますが、生物が多様性を持ち個体によって違うのは生き残る可能性を広げる為だと思います。
未来は不確定でどんな危機が起こるか完璧な予測等出来ない筈です。
あらゆる事態に対応する為、生き物は同じ種であってもそれぞれ違うのです。

存在自体に意味がある。
今は評価されなくても未来はどうか分からない。
その人がいたから別の人が何かを見つけ作り出す。
あらゆる事は繋がっていて、全ては影響しあい世界を構成している。

なんか話がそれた感がありますが、私はそう思っています。

何が言いたいのかと言いますと、北と彩女にはザメリとカムパネルラにはなって欲しくないって事です。

物語は作者さんが決める物ですが、出来れば二人には生きてて欲しいなぁ。

広告

まとめ

今巻で北は彩女と共に行く道を選びました。
でも本心では彩女に死んでほしくないのだろうなと思います。

この巻では旅の終着点、北海道に到着し新たな出会いも描かれました。
その出会いが二人にどう影響するのか、次が楽しみです。

この作品はコミックDAYSにて一部無料でお読みいただけます。
作者のGino0808さんのツイッターはこちら

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

※イメージはPixabayのAndy Leungによる画像です。
広告

-漫画完結作品
-, , ,

関連記事

繋ぐ

夢喰いバクと悪夢の子 第三巻 登場人物・あらすじ・感想

夢喰いバクと悪夢の子 3 ガンガンコミックスJOKER 著:日下幹之 出版社:スクエアエニックス 幼馴染であり街を牛耳る商会のトップであるナナキの下で働き始めたシグレ。 そのシグレと一緒にナナキの屋敷 …

星空

ナナシ ~ナくしたナにかのさがシかた~ 第二巻 登場人物・あらすじ・感想

ナナシ ~ナくしたナにかのさがシかた~ 2 ヤングキングコミックス 漫画:片山愁 原作:藤野晴海 出版社:少年画報社 怪異を見る事ができる少年ナナシと、彼と出会った事で見える様になったハルのもう戻れな …

チベット

テンジュの国 第五巻 あらすじ・感想

テンジュの国 5 KCデラックス 著:泉一聞 出版社:講談社 婚約者のカン・シバとラティの二人を中心に、チベットでの素朴ながらも暖かい生活の様子を描いた作品。 そんな物語もこの巻でフィナーレ、今回は二 …

コミック

デッドプール:SAMURAI 第二巻 登場人物・あらすじ・感想

デッドプール:SAMURAI 2 ジャンプコミックス 原作:笠間三四郎 作画:植杉光 出版社:集英社 MARVELの問題児、俺ちゃんことデッドプールを主役に据えたアクションコメディ、完結巻。 ロキが狙 …

牛丼

水は海に向かって流れる 第一巻 あらすじ・感想

水は海に向かって流れる 1 KCデラックス 著:多島列島 出版社:講談社 高校に進学した直達は、それを機に実家を離れ叔父の住む一戸建てに居候する事になります。 しかしその家は、叔父以外にもOL、女装占 …

DMMコミックレンタル

広告
広告
田中
読んだ本の紹介等しています。
本を選ぶ際の一助になれば幸いです。