映像研には手を出すな 3 ビッグコミックス
著:大童澄瞳
出版社:小学館
文化祭でのロボットアニメは客受けも良く、用意したDVDは全て売る事が出来ました。
しかし、学校の中で販売した所で労働に見合った利益は得られない。
そこで金森は浅草達にイベントへの参加を提案します。
登場人物
百目鬼(どうめき)
SE担当
あらゆる音を収集し、記録する事を目的として活動している音響部の部員。
浅草と水崎が制作したアニメに百目鬼の音が加わった事で作品の完成度が格段に上がった。
あらすじ
イベントでDVDを販売する事を提案した金森だったが、これまでの労働時間を時給換算した180万円を回収する為には、1680枚販売する必要があると判明。
現実的に考えて難しいと考えた三人は、校内でお宝を探す事にした。
三人は生徒会を訪れ、潰れた部の清掃でお宝を得ようと画策する。
しかし都合よく潰れた部がある筈も無く、書記が提案したのはとある部の強制執行だった。
書記が提案した部は音響部。
現在部員は一人である為、活動縮小に伴い音響部が使っている倉庫の一部を明け渡す様に指示したがそれが進んでいないらしい。
訪れた音響部で部員を押し込む形で部室に踏み込むと、そこには膨大な音の記録が収蔵されていた。
当初は記録を売り払って金に換えようとしていた金森だったが、話し合いの結果、業務提携という形で手を組む事にした。
感想
今回は音響部としてSEを担当する百目鬼の登場の他、学生と営利活動、浅草と金森の出会い、金森の過去、監督としての浅草、イベント参加等が描かれました。
何故、大人たちは学生がお金を儲ける事を嫌がるのか。
それはお金を稼ぐ事に浅ましさや意地汚さを漠然と感じているからかもしれません。
しかし、お金とは基本的に労働の対価であり、自分の時間、つまり命を使って得る物だと思います。
そこには綺麗も汚いも無い様に感じます。
そもそもお金が無いと生きていけないのに、お金のことを全く教えない学校って何だよと思ってしまいます。
作中、金森が知らない店には誰も来ない的な事を話しました。
これも当然でありどんなにいいモノであっても、そこにそれがあると知らなければ手に入れようという発想自体生まれない筈です。
最近作家さんが宣伝ツイートをするとフォロワーが激減するとツイートしていました。
これもお金儲けに対する忌避感の現れ様に思います。
でも作家さんも人であり生きていく為には当然お金が必要です。
作品を売って対価を得るのは職業として当然であり、売れて生活が安定すれば作品にも集中出来ると思います。
無償の奉仕をさも美しい事の様に言いがちですが、それを続ければやがてやせ細り消えてしまいます。
えっと、何が言いたいのか纏めると、推す作品や作家がいるなら応援しようぜって事です。
まとめ
作品の感想というよりは、最近感じた事を書いてしまった感がありますな。
まあ、読んで感じた事なので仕方がない。
作品はお金の話の他、音の重要性についても描かれました。
アニメではどう表現されるのか今から楽しみです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
作者の大童澄瞳さんのTwitterはこちら。
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