映像研には手を出すな 1 ビッグコミックス
著:大童澄瞳
出版社:小学館
浅草みどり、金森さやか、水崎ツバメの三人がアニメによって新しい世界を作り出すお話です。
登場人物
浅草みどり
ストーリ、設定、背景担当
設定及び世界観を構築するのが好き。
現実の世界からインスピレーションを得て空想の翼を広げる。
人が苦手、話し方に特徴あり。
金森さやか
広報、営業担当
金、場所、資材を調達し出来た物を売る、所謂プロデューサー。
お金にうるさく弁も立つ。
体育会系ノリや人情、同調圧力を毛嫌いしている。
理性と理論で人を丸め込む。
水崎ツバメ
アニメーション、キャラデザ担当
映画俳優の娘でカリスマ読者モデル。
アニメーターに強いこだわりを持つ。
浅草に釣られ暴走しがち。
あらすじ
増改築を繰り返し異様な外観を見せる芝浜高校。
その芝浜高校に入学した浅草みどりと金森さやかはアニメ研の見学に向かう。
そこで黒服の男達に追われるカリスマ読者モデル、水崎ツバメと知り合う。
水崎はアニメーターを志望していたが、映画俳優である父親から反対され使用人達にアニメ研への入部を妨害されていた。
背景や設定は描けるが人物の描けない浅草。
人物は描けるが建物や物語の背景を作れない水崎。
二人は意気投合しアニメについて語り合う。
お互いの短所を補いあう二人に金の匂いを感じた金森は、自分もサポートするからアニメを作らないかと焚きつけた。
アニメ研に入れないからと言う水崎に、金森は入れないなら作ればいいと新たな部の創設を提案した。
感想
三人の女子高生によるアニメ制作。
舞台は水の上に立つ混沌とした高校。
三人は浅草と水崎の作りたいという暴走しがちな欲求を、理性的な金森が資金面で支え手綱をとるといった感じでとてもバランスが取れています。
恐らく浅草と水崎だけではクオリティにこだわり過ぎて、いつまで経っても作品は完成しない様に思います。
そもそも金森がいなければ、浅草も水崎も一歩目を踏み出せなかったのでは無いでしょうか。
読んでいて感じたのは、自発的に湧いて来る創作に対する欲求は止められるモノでは無いのだなという事でした。
アニメに限らず、絵を描いたり、立体物を作ったり、物語を書いたり、何かを作るという事は人間の遺伝子に組み込まれているのかもしれません。
まとめ
アニメから入ったのですが、もっと早くに読んでおけばよかったと思う作品です。
アニメでいうと第四話までがこの巻には収録されています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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