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978-4 キューナナハチヨン 第一巻 登場人物・あらすじ・感想

投稿日:2020年2月5日 更新日:

本屋978-4 キューナナハチヨン 1 ヤングキングコミックス
著:ヤマモトマナブ
出版社:少年画報社

北海道の朝日河(あさひかわ)大学の一年生中河泰弥(なかがわ たいや)は神社の敷地内にある書店でアルバイトを始めます。
その書店は神様のお膝元という事で、何やら不思議な事が次々に起こります。

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登場人物

中河泰弥(なかがわ たいや)
朝日河大学の一年生
テンションが高くお調子者。
人懐っこく基本的にいい奴だがちょっぴりウザい。
何故か妙に神様に気に入られている。
赤玉(止瀉薬)信奉者。射的が上手い。
本人曰くリアル脱出ゲームと人間観察が趣味。

白倉桃華(しらくら ももか)
女子高生
ご当地覆面アイドルユニットJuicy7(ジューシーセブン)の一人。
泰弥とは反りが合わないが妙に縁がある。
本好き。

匂坂千夏(さぎさか ちなつ)
朝日河神社書店書店員
勤続十年のベテラン書店員。
文庫担当。本の書き出しだけで作品が分かる。
泰弥の教育係

大谷地隆司(おおやち たかし)
朝日河神社書店店長
ビジネス・学術参考書担当
当初泰弥を不採用にしようとしていたが、神様の勧めで採用した。

神様
何故か泰弥を気に入り彼の周りで様々な奇跡を起こす。
別に泰弥に加護を与えている訳では無く、お客として書店を訪れた人の願いや悩みを解決する為、泰弥に力を貸している。
泰弥自身に対しては塩対応。

富居彩(とみい ひかり)
朝日河神社書店パート
二児の母でパートのリーダー的存在。
雑誌・定期購読担当。
おそらく元暴走族。

中東梨奈(なかひがし りな)
朝日河神社書店アルバイト
高校二年生女子、漫画と恋愛小説好き。
マイペースで元気な女の子

内村龍之助(うちむら りゅうのすけ)
朝日河神社書店アルバイト
高校二年生男子、労力を減らす為日々精進している。

石屋幸(いしや さち)
朝日河神社書店書店員
コミック担当、毒舌でBL好き。

坪井観音(つぼい かのん)
朝日河神社書店書店員
文具担当、温和な雰囲気で仕事のできる女性。
内面は沸点が低く物騒。

後藤千久万(ごとう さくま)
朝日河神社書店副店長
児童書・専門書担当、気は優しくて力持ち

あらすじ

書店でのバイトの面接を受けた大学一年生の中河泰弥。
その面接の感触は最悪だったが、何故か採用された彼は晴れて神社の敷地にある朝日河神社書店書でバイトを始める。

バイト初日、彼は鳥居の前で頭を下げる女子高生に出会う。
コンタクトでも落としたのかと声を掛けると、彼女は神様に挨拶をしていたと答えた。

神様を信じていない泰弥は、彼女の行為をジョークと受け取り茶化してしまう。
その態度が女子高生の怒りを買い、泰弥は腹に重い一発を喰らった。

その後、気を取り直して書店に向かった泰弥だったがその日は小中学校の入学式という事で店はとても込み合っていた。
気合を入れ教育係の匂坂と共にレジでの接客に当たる。
なれない仕事を懸命にこなしていると、不思議な事が起こり始めた。

数種類ある小説のカバーの必要な物がするりと出て来たり、手を滑らせ落とした客の求めたペンが床に当たらず数センチ浮いていたり。
泰弥はそれを自身が超能力に目覚めたと考えていた。

そんな事を考えつつ本の埃を払っていると、彼に声を掛ける者がいた。
本を探しているというその客を振り返るとそれは朝、泰弥に腹パンを決めた女子高生だった。

出会いが出会いだけに他の店員に言うという彼女を泰弥は止めた。
店が込み合っていて他の者は忙しいと彼女に説明し、泰弥は探している本について尋ねる。
泰弥についていい感情を持っていない女子高生は、意地悪である本のイメージを語りそれで探して欲しいと答えた。

無理難題とさじを投げかけた泰弥だったが、だったらいいと立ち去ろうした女子高生の腕を掴み食い下がる。
そうして掴んだ腕から彼女が求める物語が流れ出した。

それはかつて泰弥も読んだ事のあるストーリだった。
物語の名は「さぶ」作者は「山本周五郎」。

泰弥の答えは正解だった。
彼女がどうして分かったと言った言葉尻を捕らえ、やはり自分を試していたと彼女を給弾し、正解を得た事で俺の勝ちとドヤ顔を決める。

しかし女子高生は本を見つけていない事を指摘し、勝負はまだ終わっていないと反論する。
バイト初日という事で検索方法も知らず、本の場所も即座には答えられない泰弥に女子高生はグイグイと詰め寄り彼ははたじろぐ。
そんな彼の手にお目当ての小説「さぶ」が勢いよく飛んで来た。

訳の分からぬまま、泰弥は手にした本を女子高生に渡す。
呆気にとられながら礼を言う彼女に、泰弥はお礼なら神様にと返した。

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感想

本が好きなのでよく書店にいくのですが、店員さんの業務については何となくでしか分かっていませんでした。

この作品の作者ヤマモトさんは、実際に北海道の本屋さんで働かれているそうで、それだけに書店員の仕事について詳細に描かれています。

この本を読んで初めて入荷する本に店員さんの考えが多分に入っている事を知りました。
勿論、売れ筋やベストセラーは当然入れるのでしょうが、マイナーな作品はいつも行く本屋さんの誰かが選んだのだなと考えるとありがたい気持になりました。

まとめ

出版不況で本屋さんの数が減っているらしいですが、私は本屋さんが大好きです。
ネットでの購入も便利で良いのですが、書店では目的の本以外との出会いもあります。

何となく手に取った本が想像を超えて面白かったりすると、とても幸せな気分になります。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

作者のヤマモトマナブさんのTwitterはこちら
この作品は少年画報社の公式サイトにて第一話を無料でお読みいただけます。

※イメージはpixabayのPeggy und Marco Lachmann-Ankeによる画像です。
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