師匠シリーズ 6 -四つの顔- ヤングキングコミックス
漫画:片山愁
原作:ウニ
出版社:少年画報社
web発の人気オカルト小説のコミカライズ版の第六巻
この巻には、海、月の湧く沢、すまきの話、四つの顔の四話が収録されています。
あらすじ
夏の海。
溢れる光と楽し気な人々の声。
それとは一転して、夜の海は暗く冷たい。
ウニはその暗く冷たい海の直中、小さなボートに乗っていた。
こんな事になったのは、先日師匠の家で見つけたカセットテープが原因だった。
許可を得て聞いてみると録音されていたのは、唸り声やすすり泣き、日本語ではない囁き声。
その時は師匠に止められたが、ウニはその声が気になって仕方がなかった。
師匠のもとを訪れ、再度聞かせてくれと頼む。
すると師匠は言う。
これは海の音だと
夜の海、そこで採ったモノだと彼は言った。
海は巨大な水の棺だ、そう言ったあと彼は採りに行こうかとウニに問い掛けた。
感想
海には漠然とした恐怖を感じます。
昔、沖で泳いだ事があるのですが、その時不意に自分の下を意識してしまったのです。
この水の下には多くの命が息づいていて、その中には水中で生きる事に適した体を持っていない自分よりも、遥かに強い生き物が泳いでいる。
余り透明度の高い海では無かった為、その考えは暴走し、とにかく早く陸に上がりたいと思った事を覚えています。
見通せないモノ、得体の知れないモノの方が、目で見る奇怪なモノよりもより恐怖を感じるのかもしれません。
まとめ
師匠シリーズは1990年代という事もあり、出て来る物が少し昔の物だったりします。
あらすじで書いたカセットテープもその一つ。
今であれば、スマホ一つあればあらゆる記録媒体は事足りますが、当時は記録する形態ごとに、記録媒体も異なっていました。
音はカセットテープ、映像はビデオテープ、写真はフィルム。
記録時間も短く、画質や音質も現在より格段に低いです。
しかし、アナログという事で、データを01で記録しているデジタルでは切り捨てられるモノが入り込む余地があったのかもしれません。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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