ときめきのいけにえ 3 KCデラックス
著:うぐいす祥子
出版社:講談社
湖畔近くのキャンプ場跡地。
その跡地近くの森の中の小屋には、人を襲い殺人を続ける連続殺人鬼が潜んでいた。
花水木は友人の塚本と共に行方不明になった彼の従姉を探し、キャンプ場跡地を訪れる。
一方、マリも牢屋から逃げ出した兄、マコトを探してキャンプ場跡地を訪れ……。
登場人物
鳴海(なるみ)
元刑事
顔に火傷を負いその怪我を包帯で覆った男。
恋人を神業寺家が所属する教団に殺され復讐を誓う。
グラサン
鳴海の仲間
グラサン黒スーツのサディスティックな男
健二(けんじ)
鳴海の仲間
そばかすリーゼントの若者
正義感から鳴海達に協力していた。
長老たち
血の儀式を行う教団の長老
黒いフード付きのローブを着た髯の老人。
会議はお茶菓子にジュースとなんか町内会っぽい。
あらすじ
湖畔のキャンプ場に潜む殺人鬼。
マリはそれを地下牢から逃げ出した兄だと考えていたが、それは全くの人違いだった。
殺人鬼は精神病院から逃亡した川野(かわの)という男で、経営していたペンションが酔った大学生に放火され、その事で家族を失い精神を病み復讐のつもりで殺人を繰り返していたようだ。
その川野から花水木(はなみずき)を救ったマリだったが、その様子がニュースで報道されてしまった。
血の儀式を夜な夜な行っている神業寺家の家訓は「目立つことなかれ」。
「なぜキャンプ場へ行ったのか?」そう言って怒りの表情を見せる父に、マリは兄のマコトを探しにと弟サトルから兄の潜伏場所を聞いた事を話した。
結果としてサトルは三ヶ月間、お小遣い無し、おやつも禁止される事になった。
一般的な女子高生を装う為、マリも暫く学校を休むよう言い渡される。
そして休み明け、学校では都合、二度、花水木の命を救ったマリの行為で、二人は赤い糸で結ばれた伝説のカップルだと話題になっていた。
感想
今回はキャンプ場跡地の連続殺人鬼の件で距離の縮まったマリと花水木のおかしなやり取り(花水木の友人、塚本の従姉、タエ姉ちゃんの切り落とされた左手首の事で何故かピンク色のオーラを出してた)から始まり、血の儀式を行う教団に恨みを持つ元刑事、鳴海による神業寺家への復讐が描かれました。
起きた事は凄惨でグロテスクでしたが、色々ツッコミどころが多くて今回も楽しく読む事が出来ました。
個人的にはマッド・ドッグの狭山が空回りしていたのが面白かったです。
まとめ
作品はこの三巻で完結です。
どうも一巻の時点で打ち切りが決まっていたようなのですが、個人的にはカオスでほのぼのな世界にもう少し浸っていたかったです。
作者のうぐいす祥子さんの次回作を楽しみに待ちたいと思います。
こちらの作品はマガジンポケットにて一部無料でお読みいただけます。
作者のうぐいす祥子さんのTwitterはこちら。
別名義であるひよどり祥子さんの公式Twitterはこちら。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。