漫画完結作品

やさしいヒカリ 1

投稿日:2020年1月4日 更新日:

雀やさしいヒカリ 1 アフタヌーンKC
作:中村ひなた
出版社:講談社

大学を卒業し東京の会社に就職した三宅飛鳥(みやけ あすか)。
しかし、激務の日々は徐々に三宅を疲弊させていきました。
ついに駅のホームで倒れた彼は、退職を決断します。

無事会社は辞める事が出来たものの、働かない訳にもいきません。
飛鳥は友人の紹介で、彼の故郷である月輪島を訪れるのですが……。

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登場人物

三宅飛鳥(みやけ あすか)
月輪島の簡易郵便局局長
優しく真面目な性格。
肩書は局長だが、実質的に正規の職員は飛鳥だけ。
三宅が務める郵便局は、彼女の祖父が始めたカフェに併設されており、カフェの二階は三宅の自室となっている。
趣味は読書。

綿里日和子(わたり ひわこ)
月輪島で暮らす高校生
東京から来た三宅に島での暮らしを教える、明るく快活で優しい女の子。
バイトとして郵便の配達をしている。
ちなみに三宅の部屋のある店の二階と、日和子が暮らす母屋は階段でつながっている。

日和子の祖父
カフェのオーナー
カフェプラス郵便局、そして二階は下宿として家賃収入を得る。
穏やかそうだが、けっこう強かな老人。

綿里由樹(わたり ゆき)
日和子の叔母
翻訳家として母屋で暮らしている。
郵便局の窓口の補助をおこなう。

日和子の父
仕事の関係で東京で暮らしているようだ。
日和子とは色々あってギクシャクしている。

あらすじ

東京で会社勤めをしていた三宅飛鳥は、心身共に疲弊していた。
毎日遅くまで残業し、休みの日には疲れをいやす為に眠る。
読みたい本も、見ようと思い録った番組も溜まっていく一方の日々。

ある日、体調を崩した三宅は会社に休暇を願い出るが、担当している案件が三宅しか分からない事を理由に出社するよう指示される。
やってもやっても終わらない仕事。
趣味の時間さえ持てない日々。

限界を超えた三宅は駅のホームで倒れてしまう。
彼はそのまま会社を退職。
その事を友人との飲み会で話した。
その話の流れで、三宅は職のない不安も口にする。

すると友人の一人が自分の故郷、月輪島の簡易郵便局の話を三宅に話し始めた。

彼の話では、元々あった郵便局が閉鎖し、現在は隣町の郵便局まで行かねばならないらしい。
そこで簡易郵便局を作ろうという事になったのだが、局長のなり手が居らず困っているようだ。

住む場所も世話してくれるらしく、友人の勧めもあり三宅は島に行ってみる事にした。
島に着き、地図アプリを頼りに住所へ向かうと、そこはまだ作っている途中だった。

責任者の老人に話を聞くと、現在空き家を改装中らしく、出来上がればカフェ兼郵便局という形になるらしい。
老人が局長を務められれば良かったのだが、年齢制限があるらしく、それで人を探していたようだ。

話を聞き、部屋に案内するという老人の後に続いて、建物の外階段を上る。
部屋は店の二階にあるようだ。

その後の老人との会話で、オープンまでは一か月程かかると聞き、三宅は途方にくれた。
すぐに仕事があると思い、東京の部屋は引き払ってしまったのだ。
老人は暮らしになれるまで、のんびりすればいいと言ってくれたので、埃と木の匂いのする部屋のベッドで横になる。

ベットに寝ころび、人生何があるか分からないなと感慨にふけっていると、階下から女の子の声がする。
声は緊急事態と言っている。
廊下に出て、その端のドアを開けると階段が下に伸びていた。
そう言えば老人は母屋にもつながっていると話していた。

緊急事態であっても、赤の他人の家に入り込んでいいものか。
悩んだ三宅だったが、結局、介入するのは良くないと自室に戻った。
その彼を追う様に、ショートカットの女子高生が部屋に祖父を探し入ってきた。

それが三宅飛鳥と綿里日和子の出会いだった。

感想

島でののんびりとした暮らし、そして快活で素朴な日和子の優しさが疲れた三宅の心を癒していきます。

冒頭を読んでいると、過剰な仕事とそれに対する責任を求められる現在の日本の異常さを感じます。
本来仕事とは生きていく為にある筈で、仕事の為に生きているのではない筈です。

高度経済成長期には、働けば働く程豊かになったし、経済が回りその傾向は加速したのでしょうが、現在は身を粉にして働いても得られるモノは少なく、結果体を壊し最悪死を迎える人も出てきました。

作品の趣旨は、都会の生活に疲れたサラリーマンが、のんびりとした島での暮らしと日和子の繊細な優しさに癒されていく姿を描く物です。

最近書店に行くと社畜をテーマにした作品を良く目にします。
ブラック企業や社畜といった言葉は、昔は無かったのですが、最近では街に溢れているように感じます。
そんな言葉が早く死語になればいいなと思います。

まとめ

なんか真面目な感想を書いてしまいましたが、作品はとてもほのぼのとして優しいモノです。
激しい言葉は無く、ただ優しく心の深い所に触れる。
そんなお話です。

こちらの作品はアフタヌーン公式サイトで第一話が無料で閲覧できます。(20年1月現在)

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

※イメージはPixabayのMuhammad Haqnawazによる画像です
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