えびがわ町の妖怪カフェ 3 ヤングアニマルコミックス
著:上田信舟
出版社:白泉社
佐吉がずっと探していた人物。
それは死神ではないか。
横蔵寺で出会った僧侶にそう言われたまなは、佐吉の為に何か出来ないかと考える様になります。
登場人物
大黒天
七福神の大黒様
元はヒンドゥー教の神、シヴァが起源。
中国に伝わり仏教に取り入れられ大黒天となり、それが日本に伝わり大国主命と混じり、ふくよかな大黒さまになった。
作中登場するのは三面大黒のようでシヴァと同じく踊りを舞う。
貴志
小学生男子
まなの事が気になり意地悪をする、素直になれないお年頃の少年。
毎日外で遊んでいるのか、とても健康的に焼けている。
おさかべ姫
姫路城の天守に棲むとされる女妖
正体は狐という説もあるが、他にも親王の子や天皇の愛した女の霊、城のある姫山の神という話もあるようだ。byウィキペディア
あらすじ
佐吉が宅配便を取りに行った親戚の家から戻ると、店の中では三面六臂の何かが、米俵の上で踊っていた。
座敷童のうめこが連れて来たというその魔神(佐吉はゲームの知識からシヴァ神では無いかと予想、てか佐吉ゲームするんだ……)は自分の名前や由来が分からないらしい。
その事にストレスを感じ、先ほどは踊ってしまったそうだ。
うめこは以前佐吉が自分の欲しかったお菓子を、見事的中させた事を覚えており、今回も彼ならと頼って来たのだ。
佐吉はシヴァ神では彼に言うが、どうもしっくりこないようだ。
魔神は祖母の家でまなが見た彫像が本体だったらしく、彼女が見た事で目を覚ましたらしい。
佐吉は先ほどの踊りを思い出し、彼が何かを推理した。
魔神は米俵の上で踊っていた……もしかしてと佐吉はおはぎを彼の前に差し出した。
店にいたまなや咲達がおはぎを食べるのを見ながら、佐吉は魔神は大黒天ではと自分の考えを述べた。
感想
シヴァ神の化身であるマハーカーラが中国に伝わり大黒天となったようです。(マハ―は大(偉大)カーラは黒(暗黒))
それが日本に伝わり大国主命(日本神話で因幡の白兎を助けた神様)と混じり合い、戦いの神、豊穣と才能を与える神として信仰されていたようです。
(話は逸れますが、白兎は神話の中でワニザメを騙して海を渡り、最後の一匹の背中の上でそれをバラした為、ボコボコにされるのですが、この話を読んだ時なんでバラしちゃうのと不思議に感じたものです。)
政治の都合上、様々な信仰が融合した為、現在の日本が出来上がったようなのですが、そのお陰でハロウィンもクリスマスも初詣も楽しめるのですからそれはそれでいい様な気もします。
まとめ
今回は大黒天のお話の他、夏バテ、プール、肝試し、おさかべ姫、花火大会等が収録されています。
作品はまなの夏休みの様子が描かれていますが、今回は特に夏を強く感じるお話が多かった様に思います。
あとこの巻には「じけんじゃけん」の白銀先輩もゲストキャラとして登場しています。
この作品は白泉社公式サイトにて無料で試し読みが可能です。
作者の上田信舟さんのアカウントはこちら。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。