漫画編集者が会社を辞めて田舎暮らしをしたら異世界だった件 2 イブニングKC
原作:クマガエ
漫画:宮澤ひしを
出版社:講談社
漫画編集としての情熱を担当していた漫画雑誌の休刊で失い、会社を辞めて米作りをしようと決意した佐熊陽平(さくま ようへい)。
稲の成長を阻害する雑草を抜き、丹念に世話をしつつ、退職までの期間を千葉県の飛魚市から通っていた陽平。
そんな彼の田んぼの稲は、世話の甲斐あってかすくすくと成長し……。
登場人物
澤田仁勇(さわだ じんゆう)
貸し田んぼのリーダー
もじゃもじゃ髪にバンダナの濃ゆいおじさん。
口癖は情け無用。
貸し田んぼスタッフの千佳(ちか)を田舎に導いた。
あらすじ
退職までの間、田舎と都会の二拠点生活を始めた元漫画雑誌編集者の佐熊陽平。
田んぼに生える草を抜き取り、二時間かけて東京へと向かう。
それ程長い時間、田舎暮らしをして来た訳では無いが、忙しなく冷たい都会での時間は陽平には辛く感じられた。
そんな四日間を過ごし、バスで家のある千葉県飛魚市へと向かう。
疲れ眠っていた陽平をバスの運転手が終点だと揺り起こす。
バスから降りた陽平を満天の星空が出迎えた。
それを見た陽平は都会で疲弊した心が癒されて行くのを感じるのだった。
そんな二拠点生活を続ける間にも世話を続けた稲は成長し、小さな白い花を芽吹かせる。
貸し田んぼスタッフの千佳の話では、これで稲の世話はひと段落。
あとは9月まで育つのを待つだけらしい。
ホッと息を吐いた陽平だったが、彼にはもう一つ悩みがあった。
それは新婚の妻、ミユの事。
現在、陽平は週3~4日、東京で仕事をし、他の日は田んぼの世話をしている。
しかしその間、ミユはかなり暇を持て余しているようだ。
そう言ってため息を吐いた陽平に千佳は任せて下さいと笑みを浮かべた。
感想
今回は冒頭、田舎と都会の二拠点生活から始まり、稲の花、田舎の楽しみ方が分からない、千佳の過去、澤田登場と稲刈り、古民家暮らしの苦労、台風襲来、サキとの別れ、自前の米等が収録されました。
今回も楽しいだけでは無い田舎暮らしのアレコレが描かれました。
その中でも印象に残ったのは陽平の妻、ミユの言った田舎の楽しみ方が分からないという事と、都会に戻る事にしたサキの決断でした。
ミユは周辺にカフェも無く、ショッピングも出来ず、周囲の住民達にも警戒されている生活に疲れを感じている様でした。
彼女の言う事も何となく分かる気がします。
東京で暮らしていれば、様々な娯楽が簡単に手に入るでしょう。
もう一つのサキの決断、こちらも読んでいてミユのエピソードに通じる物を感じました。
彼女はヨガのインストラクターとして半農な暮らしをしていました。
ですが、そのどちらもが余り上手く行っておらず、そこに台風での土砂崩れで家の裏まで土砂が迫り、彼女の心は折れてしまった様です。
田舎暮らしについて、やはりライフスタイルには合う合わないがあるなと二巻を読んでいて改めて思いました。
まとめ
今回、陽平は自ら作った米を収穫しその味を堪能しました。
精米したてのお米、土鍋で炊いたご飯、凄く美味しそうでした。
次巻では彼はある決断をする様なのですが……次も読むのが楽しみです。
この作品はコミックDAYSにて一部無料でお読みいただけます。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。