台所のドラゴン 1 MFCジーンピクシブシリーズ
漫画:みよしふるまち
原作:縞田理理
出版社:KADOKAWA
1980年代、絵の勉強の為、東欧に留学したのの。
彼女は一人暮らす森の中の家で、ピンポン玉より一回り大きいぐらいの白い玉を家の中で発見します。
それは卵だったらしく、それから孵ったのは少し変わった蜥蜴でした。
登場人物
のの
日本からの留学生
日本で賞を受賞し、東欧にある国に留学してきた。
現在は森の中に立つ家で暮らしながら、街にある学校に通っている。
のんびりとした性格で、トカゲちゃんともペットの様な感覚で接している。
トカゲちゃん
ののの家で生まれた変わった蜥蜴
ののはトカゲちゃんと呼んでいるが、恐らくは現地の人々がドラクと呼ぶ伝説に登場する竜。所謂ドラゴンであろうと思われる。
小さいながら翼を持ち、炎を吐く。
会話は出来ないモノの、かなり知能は高いようでののが話す事も理解しているようだ。
動物とも意思の疎通が出来る模様。
先輩
のの家に先住していた蜥蜴
こっちは本当の蜥蜴。
彼?とのの生活は問題なく出来ていたようだ。
スラヴェナ
ののの母の友人
彼女を気遣い、何かと世話を焼いてくれる。
ラナダ
スラヴェナの娘
ののに構うスラヴェナを見て、少し嫉妬している。
あらすじ
1980年代、東洋人が珍しい東欧のある国で、一人の少女が暮らしていた。
ののという名のその少女は、日本で絵画に関する賞を取り、絵の勉強の為、単身この国へ留学してきたのだ。
森の中にある小さな家が現在の彼女の住処だ。
家には先住者としてニ十センチ程の蜥蜴が暮らしていた。
ののは彼を先輩と呼んでいる。
絵を描きながら暮らす、のんびりした日々。
そんなののの生活に変化が訪れる。
いつの間にか家に存在していた、小さな白い玉。
ピンポン玉より一回り程大きなそれを手に取り、ののは何だろうと思いコンコンと突っつく。
中からはコンッと返事が返って来た。
ののは、気が向いたら出てきてと話しかけ、玉をそっと元の場所へ戻した。
翌朝、寝室から起きて来たののは、部屋の様子が何か違う事に気付いた。
部屋の中を見て回ると、昨日戻した玉が割れており、中の空洞を覗かせている。
中身は逃げ出した後だろう。
どんなモノが生まれたのか見たかったと口にしたののの背後で、小さな鳴き声が聞こえた。
埃避けにテーブルに掛けられた布の下から、小さな頭が覗いている。
かわいいと、ののはしゃがみ込み、生まれたての小さな生き物を見る。
生き物の閉じられていた瞳がゆっくりと開き、彼女の姿を映し出した。
感想
舞台はファンタジー世界では無く、実際の国をモデルにしたものになっています。
ですので、トカゲちゃん(ドラゴン)は物語に登場する架空の生き物という認識です。
ののは、どうもそういう物語には疎く、姿を見ても珍しいトカゲという認識しか無かったようです。(故に名前もトカゲちゃん)
後に、作中ではスラヴェナからドラクについて話しを聞いたりするのですが、トカゲちゃんという名称はそのままでした。
まぁ、一度それで定着してしまうと、後から変更するのはヨイショが入りますよね。
すえぞうが、どんなに立派になっても「すえぞう」な様に……。
(あれには多分にソープの悪意が介在していましたが)
まとめ
作品はトカゲちゃんの成長を中心に描かれるのんびりしたものになっています。
ただ、現実世界をベースにしていますので、トカゲちゃんに対する人の反応もそれに則しています。
現実の世界に、もしドラゴンや妖精、魔法の様な架空の物が隠れ住んでいたら。
そんな感じのお話です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。