天国大魔境 3 アフタヌーンKC
作:石黒正数
出版社:講談社
東京に戻る為、旅を続けるマルとキルコ。
その途中、二人は旅の間に仕入れた物を売る事が出来そうな街に辿り着きます。
それぞれ別れて買い取りしてくれそうな店を回りますが、マルは立ち寄ったゲームショップでガラの悪い連中に絡まれてしまいました。
あらすじ
因縁をつけてきた集団とマルは乱闘を起こした。
マルは相手を圧倒しほぼ一人で彼らを撃退、途中加勢に加わったキルコと共に一旦その場を逃げ出した。
その後、寝泊まりしているマンションの一室で、キルコはマルの過去を聞いた。
彼は物心ついた時から、色んな大人の所を点々としたらしい。
最終的にミクラに引き取られ、ヒルコ(人食い)を倒す術を教わったそうだ。
彼の記憶から「天国」に関する物が出てこないか期待したキルコだったが、彼は自分がいた場所が何処なのかも当時分かっていなかった。
とにかく、目的地である「天国」はその名前と彼の記憶ぐらいしか手掛かりがない。
同じ話をしても無駄ではというマルに、キルコは何度も話せば思い出す事もあるし、気付く事もあると答える。
その後、面が割れたマルを置いて買い出しに出かけたキルコは、過去の事や、街中で聞いた会話から天国についてある結論にいたる。
豊富な食べ物、綺麗な水、清潔な住居、サポートしてくれるロボット達。
天国とは、崩壊前の前文明の事ではないかと……。
感想
今回はマル達は熊と戦い、トキオ達は病を患っていたタラオを失う事になりました。
その過程で判明した、人の中にも人食いと同じ物を持つ者がいるという事実。
世界に何が起きたのか、何故人食いの様な怪物が出現したのか等、謎は解けないまま、物語はどんどん進行していきます。
読んでいて施設にいる子供達は全員、人間の才能という事では説明出来ない特殊な力を持っていると感じました。
そしてそれは外を旅しているマルとキルコにも当てはまります。
マルは人食い(ヒルコ)を殺せる力、キルコは類まれな射撃の才能。
キルコの場合は天性の物ともいえますが、特に厳しい訓練もせず(作中描かれていないだけで、練習していたのかもしれませんが)腰だめでボウガンを当てられるのはやはり異常に思えます。
人の中にある人食いの核の様な物。
それが彼らの力に関係しているのか、先が早く読みたいです。
まとめ
この巻のラストではかなり厳しい状況にマル達は陥ります。
続きが読みたいのですが、単行本派の私が読むのは来年になりそうです。
この作品はアフタヌーン公式サイトで一部無料でお読み頂けます。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。