プラネットガール 1 ビッグコミック
著:大石日々
出版社:小学館
宇宙飛行士だった父が消息を絶った星「ナズル」。
そのナズルから送って来られた一人乗りの作業船。
その中には幼い少女が乗っていました。
遠坂砂鉄は、宇宙人と思われるその少女を星に送り届ける為、仲間と共に宇宙船を作り始めます。
登場人物
遠坂砂鉄(とおさか さてつ)
安島造船所の宇宙船技師
機体設計にも関わった父親が乗った船「アルカディア号」の遭難事故について、宇宙環境開発管理機構の発表“機体トラブル”が信用出来ず自分で実験用の機体を製造し、遭難の原因を調べている。
性格は人見知りで喋る事が苦手だが、機械の事になるとスイッチが入った様によくしゃべる。
ソラ
アルカディア号の作業船の中にいた少女
宇宙から来たようだが詳細は不明。
何でもよく食べる。
ピーマンは苦くて嫌いだが、戦いを挑む。
安島マキ(あじま まき)
安島造船所の社長の娘
砂鉄の姉的な存在。
造船所の経理、営業担当兼技師。
お金にはうるさいがサバサバした男前な性格。
安島岳(あじま がく)
安島造船所の社長
砂鉄の両親とは学生時代の友人。
両親を亡くした砂鉄を引き取り、技師として育てた。
職人って感じのおじさん。
遠坂直海(とおさか なおみ)
砂鉄の兄
宇宙環境開発管理機構、安全推進部所属。
砂鉄とは違い、アルカディア号の遭難について内部から調べる為、管理機構内での出世を目指している。
あらすじ
人類が降り立った最遠の惑星「ナズル」
地球とよく似た環境である事が確認されたその星で、十五年前、「アルカディア号」という船が遭難した。
プロジェクトを進めていた宇宙環境開発管理機構は、調査を打ち切り機体トラブルと発表。
父親である遠坂道生が設計に関わった船がトラブル等起こす筈が無い。
発表を信じられない砂鉄は、勤務先である安島造船所で自ら実験用の機体を製造し、当時の状況をシミュレーションして事故の原因を探っていた。
そんな日々の中、お盆休みを控えた安島造船所に付き合いのあるデブリ業者からある物が持ち込まれる。
社長であるオヤジは、他の所員を帰らせ娘のマキと砂鉄に残業を命じる。
ある物、それは砂鉄の父の乗ったアルカディア号の一部。
一人乗りの作業船だった。
遭難の手掛かりになればと、三人は意を決し作業船のハッチを開けた。
そこにいたのはスヤスヤと眠る全裸の幼い女の子だった。
感想
恐らく時代は少し未来。
人類が宇宙開発に本格的に着手し、民間の宇宙船製造業者も多く存在している時代。
主人公の砂鉄は実験を通じて、船の遭難が機体トラブルなどでは無かったと確信し、管理機構が隠している本当の原因を探しています。
海があるという遠い惑星ナズル。
一体その星で何があったのか、父が乗っていたアルカディア号の作業船で、地球に送られた少女の正体は……?
砂鉄は、ソラと名付けた少女がナズルから来たと考え、彼女を送り届けようと自ら作り上げた実験用の機体をベースに宇宙船を作り始めます。
作中の表現ではどうやら管理機構は、ナズルにソラの様な存在がいる事を認識しており、それによる人類への影響を恐れ隠蔽しているようです。
またそれに付随して、ソラを秘密裏に回収しようとしている模様です。
一巻の段階では、作中の宇宙開発の状況や民間の宇宙進出の度合いが描かれていない為(例えば民間企業が独自に宇宙ステーションを持っているか等)、砂鉄の計画がどの程度現実的なのか、よく分かりませんでした。
それは今後分かって来るのかなと思います。
まとめ
テーマは宇宙ですが、一巻の段階では海の近くの町工場の人々と、よく食べる宇宙人の少女のお話という感じでした。
ソラの正体、ナズルで何が起きたのか等、今後が楽しみです。
この作品は、ビッグコミックBROSで第一話が無料でお読みいただけます。
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