小説 小説長編

小説 シライサン

投稿日:2019年12月7日 更新日:

霧の森小説 シライサン 角川文庫
著:乙一
出版社:KADOKAWA

乙一さん自身が監督を務めた映画「シライサン」の原作小説です。

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登場人物

山村瑞紀
大学生
おとなしく、人の目を見るのが苦手な女性。
加奈とは電車内で痴漢されている所を助けて貰い友人となった。

鈴木春男
大学生
弟、和人の死の間際、電話での「来るな!」という叫びから、その死に不審を抱く。
その後、真相を探ろうと和人の周囲を調べを始める。

加藤加奈
大学生
瑞紀の友人、春男の弟和人とは同じ書店でバイトをする同僚。
瑞紀と喫茶店で談笑中、不可解な死を遂げる。
華やかな雰囲気をもった明るい女性。

鈴木和人
大学生
春男の弟、東大に通う優秀な学生。
加奈ともう一人のバイト仲間、詠子に勉強を教える等していた。
加奈と同様、不可解な死を遂げる。

間宮幸太
フリーライター
加奈が死んだ喫茶店が妻が常連だった事から、事件の事を知り調べ始める。

あらすじ

その日瑞紀は友人の加奈と喫茶店で談笑していた。
その喫茶店で加奈は突然何かに気付き、錯乱して悲鳴を上げ怯えた後、両方の瞳を破裂させるという凄惨な状態で死亡する。

行政解剖の結果は心不全。
目の破裂は直接の死因とは関係なく、心不全に関係して眼球内部の内圧が異常に高まった事による物だろうと警察関係者は教えてくれた。

その死に犯罪性は無いという。
それに納得できない瑞紀の前に一人の男が現れる。
鈴木春男と名乗った男は死んだ加奈の事を調べているという。

話を聞くと彼の弟が加奈とバイト仲間として知り合いだったらしい。
そして彼の弟も亡くなったそうだ。
死因は心不全。

瞳は破裂していたそうだ。

感想

都市伝説、怪談において定番ともいえる、その話を聞いた者の所へ恐ろしい者がやって来る。
「カシマさん」などが有名ですが、この作品でも冗談めかして話した怪談が切っ掛けでその話を聞いた者に次々と死が訪れます。

真相を知る為、動き始めた瑞紀と春男、そして連続不審死を調べ始めた間宮は、やがて事件を通じて出会う事になります。

彼らは話を調べる内、目隠し村と呼ばれた現在は廃村となっている村の存在に行きつきます。

都市伝説が確かな力を持って人の命を奪う様子を、乙一さんの淡々とした書き口で描いた作品でした。

乙一さんの作品「天帝妖狐」の様な、人智を超えた力がテーマの作品と少し似ており、その力に人は抗えない雰囲気を感じました。
あちらは悪魔といった感じでしたが。

まとめ

乙一さんの作品は以前感想を書いた作品以外も大体読んだのですが、ホラー作品においても余り後味の悪さを感じないのがいつも不思議です。

この作品は、映画の他、オリジナルのシナリオでコミカライズもされているようです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

※イメージはPixabayのMila Kusmenkoによる画像です。
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