最果てのともだち 2 まんがタイムKR フォワードコミックス
著者:雪宮ありさ
出版社:芳文社
旧校舎に棲む幽霊のキヨ、そして同じく幽霊の先生と放課後を過ごしている独りぼっちの少女日向アサヒ(ひゅうが あさひ)。
彼女の学校に霊感を持つ少女、日暮ユウ(ひぐらし ゆう)が転校してきて……。
登場人物
ユウの祖母
霊を見る事が出来るユウに僧侶だった父から渡された、念仏のこもった数珠を渡す。
その数珠の力か、読経によって霊を退散させる事が出来るようだ。
彼女も霊が見える体質だが、僧侶でも霊媒師でもない自分達は霊に関わってはいけないとユウを諭す。
みほ
アサヒを虐めている女子グループのリーダー格
ツインテールの女の子。
何も言い返さないアサヒを幽霊と呼びイジメの対象にした。
中澤(なかざわ)
アサヒを虐めている男子の一人
黒髪の少年。
あらすじ
転校生として4年1組に入ったユウは、その大人びた容姿で転校初日からクラスの女の子達に受け入れられた。
男子も可憐なユウの事が気になっているようだった。
そんな訳で転校初日から友人の出来たユウは、その友人達と一緒に帰途についた。
途中、二人と別れたユウは残った一人に声を掛ける。
しかし、その黒髪の少女は生きた人間では無かった。
少女から逃げようと駆け出したユウは、買い物帰りの祖母と出会い彼女に助けを求めた。
事情を察した祖母は鞄から数珠を取り出し、読経によってユウを追って来た霊を退散させる。
帰宅後、祖母はユウに先程の数珠を手渡した。
数珠は僧侶だった祖母の父、アサヒの曽祖父にあたる人物が念仏を込めた物で、祖母を悪いモノから守ってくれたそうだ。
祖母は見えても祓う力の無い自分達は関わってはいけない。
関わればあちら側に連れて行かれると心根の優しいユウを諭した。
祖母の言葉に頷き、数珠を大事にするとユウは笑みを浮かべた。
翌日、偶然アサヒとすれ違ったユウは、彼女の雰囲気が生きた人間とは思えなかった事で、アサヒの事が酷く気になった。
放課後、旧校舎に向かうアサヒを見かけたユウは、友人と別れ彼女を追う。
ユウは転校して学校に挨拶に来た時から、旧校舎に良くないモノを感じていた。
絶対に何かある。何かいる。
アサヒが旧校舎に入った後、ユウは恐怖を感じつつ数珠の力を信じて扉に手を掛ける。
しかし、扉はビクともしなかった。
「なんで? 開かないッ…」
次の瞬間、ユウが手を掛けたガラス張りの扉の向こう、キヨが現れ、お前は入ってくるなと睨みながら告げる。
手首に巻いた数珠は切れ、ユウは恐怖のあまり悲鳴を上げてその場から逃げ出した。
感想
今回は転校生、ユウのお話から始まり、夏休みのプール遊びと将来の夢、林間学校、ユウと触れ合い少しずつ変わるアサヒ、冬休みとプラネタリウム、桜と新学期等が描かれました。
今回もアサヒは相変わらずクラスメイトから嫌がらせを受けながら、その辛さをキヨ達と過ごす事で紛らわせていました。
ただ、ユウの登場でそんな日々にも少し変化が訪れます。
学年が上がり、クラス替えでアサヒはユウと同じクラスになります。
優しく芯の強いユウは、これまでユウを虐めていたみほの手を振り払い、林間学校で交流のあったアサヒとの距離を縮めます。
それまで独りぼっちだった為か、アサヒに執着している様子の幽霊のキヨ。
アサヒに生きている人間の友達が出来た事で、キヨとアサヒの関係はどうなるのか。
ユウの数珠を破壊する程の力を持ったキヨの行動が気になります。
まとめ
ユウと友達になり、良い方向に向かっている感じのするアサヒ。
この巻の冒頭、アサヒを独占する為にユウを拒んだキヨ。
先生はアサヒを自分の生徒として大切に思っているようですが、キヨはアサヒを放す気はないようで……。
アサヒ、キヨ、ユウ。三人がどうなるのか、次も楽しみです。
こちらの作品はピッコマにて試し読みが可能です。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。