よふかしのうた 10 少年サンデーコミックス
著:コトヤマ
出版社:小学館
吸血鬼になった父親に母親を殺された目代キョウコ(探偵、鶯アンコ)は、ハロウィンの夜、銃を片手に吸血鬼達を襲う。
襲撃と逃亡を繰り返したキョウコは学校へと逃げ込み、かつて眷属になろうとしたナズナと対決して……。
あらすじ
体育館に逃げ込んだキョウコを追い詰めたナズナだったが、本心では先輩として交流のあったキョウコを殺したくは無かった。
そう言って泣いたナズナの下にコウが駆け付ける。
そのコウにキョウコは銃を向けた。
咄嗟にナズナはキョウコに飛びかかるが、蹴り飛ばされ間合いを取られる。
「ずるいだろそれはッ!!」
キョウコがコウを狙うなら殺すしかない。
「さいしょからそうなんだよ、七草」
不敵に笑って答えたキョウコにナズナは襲い掛かる。
だが、そのキョウコにコウは飛び付いた。
思わず足を止めるナズナ。
「だめだ、ナズナちゃん!! 探偵さんは初めから……」
そう言い掛けたコウを殴り飛ばし、キョウコは倒れた彼に銃口を向けた。
ナズナはやめてよ、友達なんだとキョウコに懇願するが、私もだろとキョウコは聞く様子を見せない。
躊躇しないで殺していれば……。
そうコウに詫びるナズナに彼は大丈夫だよと返した。
コウはキョウコが自分を殺すつもりが無いと断言した。
コウが推理したキョウコの目的、それは自分が殺される事によって吸血鬼の存在を広く世に知らしめ、夜を出歩く人を無くし無人の夜を作り出す事だった。
感想
今回は探偵、目代キョウコ(鶯アンコ)の目的とその顛末から始まり、コウ撃たれて一瞬吸血鬼化、キョウコによる吸血鬼化のメカニズム、コウ振られる、キョウコの父を吸血鬼に変えた者の捜索の始まり等が描かれました。
キョウコは吸血鬼の過去を探り、一人一人殺していく事に限界を感じ、無人の夜を作り出し吸血鬼という種の抹殺を狙っていました。
その計画もコウの介入によってうやむやとなり、彼女は改めて自分の人生を生きる事にしたようです。
そんなキョウコの十年を無駄にさせない為、コウは彼女の父親を吸血鬼と変えた者との対話を望みます。
十年間復讐に生きて来て、普通の人が通過するモノを全く経験していないキョウコ。
そんな彼女の涙を見て、憤りを感じたコウが何だかカッコ良かったです。
まとめ
キョウコの父を変えた相手との対話。
彼女の目的は何なのか、眷属を増やし続ける意味は。
次巻も読むのが楽しみです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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