バトルグラウンドワーカーズ 2 ビッグコミック
著:竹良実
出版社:小学館
31小隊からの移動を堂島部長に願い出た能倉。
彼女の真意が分からないまま、出撃した戦場で平は彼女と共に崖から転落、落ちた先は洞窟だった。
二人とも無事だったものの能倉のライフルは全損、平のライズは左腕を失う。
登場人物
堂島(どうじま)
平の上司
人類連合日本支部の部長
隊員たちを駒として見ている。
シャムシール
亞害体
要警戒個体、N-32
亞害体側のエース。
平を含めたRIZE部隊を翻弄する。
あらすじ
仲間との通信も途絶し、仕方なく洞窟を進んだ平と能倉。
途中、平の落としたライフルを発見。
そこで二人は人を亞害体を描いた奇妙な壁画を見る事になる。
困惑する二人に亞害体が襲い掛かる。
能倉は咄嗟にライフルでの応戦を試みるも、ライフルは弾詰まりを起こし使用不能になっていた。
原因は分かったが片腕では直せない。
そう言った平に能倉は90秒で直せるかと問う。
平はやってみますと言い掛けたが、それじゃ駄目だと「やれます!」と言い直した。
それを受けて能倉は平に説明を始める。
ケーブルを繋ぎ、他人のライズを一時的に動かす機能がある。
それを使えば、能倉のライズの手を使いライフルを修理できる。
しかし、この機能は脳に負担が大きく90秒で接続が切れる。
制限時間は90秒。
分かりましたと答えた平の言葉で、能倉はハンドガンと手榴弾で亞害体を牽制、逃げ込んだ岩陰で平にライズの操作を委譲した。
努力は時に裏切るがそれでも努力無くして前進はあり得ない。
平の日々の努力はその時彼を裏切る事は無かった。
ライフルを分解し詰まった薬莢を排出、再度素早く組み上げる。
組み立ては目をつぶっていても出来る。
組みあがった銃から放たれた弾丸は亞害体に命中、敵は逃走を開始した。
間髪入れず平はライズの操作を能倉に交代、彼女の放った銃弾は逸れる事無く亞害体の中心を撃ち抜いた。
感想
今回は、31小隊の隊員、能倉、西、岡部たちの事が分かってきました。
能倉は家族のために人類連合で戦い、そして西と岡部は権力により虐げられた過去を持っていました。
作中、堂島は平達を平然と囮に使いました。
そんな間違ったルールが蔓延する状態で、そのルールの中で抗う事を始めた平。
彼の姿は西と岡部の心を変えた様でした。
また今回、亞害体側にシャムシールというエースが登場します。
シャムシールの行動は、仲間を助ける等、今まで無機質に感じていた亞害体とは少し違う感じがしました。
平達が洞窟で見た壁画の事もあり、人類連合が隠している何かもほんの少し垣間見えた気がします。
まとめ
優秀で勤勉な人たちが使い捨てにされる社会。
なんとなく、現在の日本に通じる物を感じます。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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