トライガン・マキシマム 11 YKコミックス
作:内藤泰弘
出版社:少年画報社
血界戦線の内藤泰弘さんの描く、SFガンアクション。
今回は方舟のシーンからスタートします。
#2 スラップ スティック デイズ
あらすじ
ヴァッシュとリヴィオは、ナイブズを追って西に向かった。
途中、ブラドと合流し状況を確認する。
ブラドの話ではディゼムバの街を、軍は最終防衛ラインにするつもりらしい。
あの街には唯一稼働する艦載イオン砲がある。
命中すれば、方舟とてただではすまないはずだ。
しかし、ヴァッシュは気付く。イオン砲は大量のエネルギーが必要だ。
そのエネルギーの供給源はプラント。
ディゼムバはイオン砲を撃つことは出来ず、作戦は失敗した。
星の海、闇の中にゆがみが生じる。
船団は、混乱の続く熱砂の惑星の同胞と邂逅すべく、ワープアウトした。
人類はナイブズによって追い詰められた。
人々は最後の七都市「オクトヴァーン」に集まっていた。
オクトヴァーンでは市長たちが、ルイーダがもたらした情報について協議を重ねていた。
突然の情報に首脳陣は混乱していた。
プラントの意思、地球からの船、自立型プラント、全てがにわかには信じられない情報だ。
そんな中、将軍はナイブズに対する交戦の意思を固め、部屋を後にした。
メリルは街に集まった人々の中に、諦めを感じとり沈んだ気持ちでそれを見つめた。
その隣にミリィが微笑みを浮かべ寄り添った。
メリルは彼女に街から離れ、外界を旅していた頃の活気が好きだったと話した。
あの騒がしく活気に満ちた日常を、懐かしく思いながら。
そうして二人が眺めている街に、突然爆発が起きる。
自暴自棄に陥った巨漢の男が、人々を巻き込み暴れている。
足元では、彼の姉を名乗る人物が、必死に止めようとしているが、彼は聞く耳を持たない。
憲兵が制止を促すが、その憲兵にむけて男は、腕に仕込んだロケット弾を打ち出した。
メリルとミリィは、口を開けてその様子を見る。
ドタバタで、ゴチャゴチャで、イザコザ…!?
二人の頭上に赤いコートが翻る。
飛行艇に縄梯子でぶら下がった男は、叫び声を上げながら暴れる巨漢の前に降り立った。
男が放ったロケット弾は、降り立った男の放った銃弾により消滅した。
憲兵隊がその隙をついて巨漢の男に殺到する。
混乱する現場に背を向けるコートの男の前に、メリルとミリィは駆け付けた。
諦めが支配していた街で、メリル達はヴァッシュ・ザ・スタンピードと再会した。
同じ頃、惑星中のあらゆる通信装置が、同じ言葉を話し出した。
「親愛なる同胞の諸君
我々は太陽系所属
航宙艦隊 ピーセズ・オブ・アース
この呼びかけは、国際電波法準拠による全帯域で行っています。
現在我が艦隊は16万スペースアイルまで接近中
方角はαベガ方向
何らかの形で応答を願います
我々に敵意はありません。
親愛なる同胞の諸君
我々は太陽系所属
航宙艦隊 ピーセズ・オブ・アース…」
放送を聞いた全ての人が、希望を感じて空を見上げた。
ナイブズは星空をみあげ、笑みを浮かべる。
自身がもたらす、人類の希望の終焉を思い描いて…。
今回の見どころ
・ガンスミスマーロンの言葉
今回は一人戦いの準備をするヴァッシュに、ガンスミスのマーロンが掛けた言葉。
「お前はもっと頼っていい
それだけの事をしてきた男だ
皆待ってる」
上記のセリフが心にしみました。
これまでのヴァッシュの旅が、間違っていなかったと感じさせる言葉でした。
まとめ
ナイブズにより、プラントを奪われた人類は、希望を無くし、七都市の最後の一つ「オクトヴァーン」に集まります。
そんな時、地球からの船団の訪れを告げる通信が入ります。
ヴァッシュ達は、最後の戦いに赴きます。
航宙船団を巻き込んで、物語はクライマックスへ向かいます。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。