青野くんに触りたいから死にたい 3 アフタヌーンKC
著:椎名うみ
出版社:講談社
優里に憑りついた黒青野は、彼女から髪の色を奪いました。
青野はこれ以上彼女を傷付ける事が無いよう、優里の前から姿を消す事を選んだようでした。
登場人物
刈谷翠(かりや みどり)
優里の姉
優里に辛く当たり、ストレス解消の道具にしている。
それは優里が生まれてからずっと続いている。
母親も翠の行為を黙認している。
渡瀬希美(わたせ のぞみ)
小学四年生女子
幽霊を見る事が出来る。
青野を見て酷く怯えた。
結菜(ゆいな)
小学四年生女子
気が強く、しっかり者。
大翔(ひろと)
小学四年生男子
幽霊が見えるという渡瀬の事を、人の気を引く為だと思っている。
あらすじ
藤本から優里は、青野は成仏したと聞かされていた。
しかし一旦、姿を消した青野だったが、優里の会いたいと思った気持ちが呼んだのか、再び黒青野として教室に現れた。
授業中だったが、その青野を追って教室を飛び出す。
しかし見失ってしまった。
青野を探す中、掛かってきた電話に出ると、相手は美桜だった。
彼女はクラスメイトが上げたツイッターの呟きを見て、心配して電話をくれたようだ。
美桜は今の状況を尋ね、優里に協力する事を約束した。
その後、藤本を呼び出し美桜と二人で今回の経緯を尋ねると、彼は嘘を吐いた事を認めた。
青野は優里から遠く離れる事は出来ないが、長距離で無ければある程度は動き回れる。
それを利用し、優里の前から姿を消すから、成仏したと伝えて欲しいと藤本に頼んだのだ。
青野はそのまま優里とは関わらない様にするつもりだと藤本は語った。
優里は藤本に、青野が死んだ時、自殺しようとしていた事を話し、自分の命で青野を脅していたと続けた。
そして、もう捨て身にはならないからと、藤本に青野の居場所を尋ねた。
藤本は学校の裏にある、加々智山だと優里に教えた。
その後、藤本は優里を青野と落ち合う場所まで案内する。
しかし藤本が気付かない間に、優里は黒青野の力で不思議な場所に呼ばれていた。
感想
黒青野は、神隠しの様な力も使えるようです。
優里はそんな黒青野と対決する事になります。
また今回は優里の家庭の状況が描かれました。
彼女の姉、翠は昔から優里を虐める事でストレスを解消していたようです。
また優里も生まれた時から、それが続いていた為、辛いとは思っていてもおかしいとは感じていなかった様でした。
翠も優里もそれが当然だと思っており、母親もそれについて何も言わない。
青野という外の視点が入った事で、優里は反発しながらもその歪みに気付いた様でした。
私は自身のストレスを他者を貶める事で解消する人間が心底嫌いなので読んでいてとても不快でした。
今後、物語の中で解決すればいいなと思います。
まとめ
この巻では幽霊の見える小学生、渡瀬とその友人二人が登場しました。
彼らが物語にどう関わってくるのか楽しみです。
この作品はpixivコミックにて一部無料で読む事が可能です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。