夢喰いバクと悪夢の子 1 ガンガンコミックスJOKER
著:日下幹之
出版社:スクエアエニックス
人の悪夢を喰らうモノノケのシグレは、ある日、幼い人の姿をした悪夢ナイトメアを拾います。
悪夢を喰らうバクが悪夢を育てるお話です。
登場人物
シグレ(嘉島時雨)
幻界に住み、人間の想いから生まれる悪夢と呼ばれる怪異を喰らうバク
黒い入道頭の一つ目のモノノケ。
過去に同族殺しの罰を受け、頭に呪詛を刻まれた。
呪詛は陽の光に反応し、炎噴き上げる事でシグレに苦痛を与える。
また、同族殺しによりバクの里の住人からは嫌われ、手ひどい嫌がらせを受けていた。
現在は里を離れ、街の近くで一人暮らしている。
メア(ナイトメア)
人の姿と馬の耳と足を持つ悪夢
千年に一度、どこかの世界に落ちるという、神が見た悪夢の欠片。
見た目同様、人間の幼児の様な幼い反応を見せる。
その昔、ナイトメアを喰らった王が天下を取ったという逸話があり、希少性もあいまって力を求めるモノノケに狙われる。
シグレは建前的には育てて食べると言っている。
セッカ(野崎雪花)
街で服屋を営む蛇妖
二人の子供を育てながら店を切り盛りしている。
優しいが、我が子が危険にさらされた為、シグレとは距離を置く事になった。
あらすじ
人の想いが生みだす悪夢を喰らうモノノケ、バク。
そのバクの一人であるシグレは、人間界での狩りから戻る道中、自身が暮らす世界、幻界で怪異の存在を感じる。
珍しさもあり、明日の食事にしようとその怪異の気配を辿ったシグレ。
行きついた先にいたのは、馬の足と耳を持つ、人に似た姿をした幼子の怪異だった。
余りに珍しい怪異に舌なめずりをし、シグレはこの小さな悪夢の怪異を独り占めにする事に決めた。
唯、現状では余りに小さく喰いでが無いので、大きく育ててから頂こうと考える。
街に向かい、服屋のセッカから怪異の服を貰っていると、同じくバクの友人に出会う。
彼にも怪異が悪夢に見えるらしい。
友人は里には戻らないのか尋ねるが、過去に起こった事を思いシグレは返事を濁す。
家に戻り、セッカにもらった服を怪異に着せたシグレは鳥の悪夢の頭を怪異に食べさせようとするが、むずかられる。
色々試した結果、最終的には抱き上げ手ずから食事を与える事にした。
シグレの手から与えられた物を食べ、怪異は嬉しそうに笑った。
子育てと変わらぬ状況に大変であるし、いつ食べようかとシグレは考える。
そんな彼の考えを知ってか知らずか、怪異は気持ちよくおもらしをした。
服を洗い怪異を残し、シグレはおむつを買いに街に出かけた。
おむつを買ったシグレが家に戻ると、怪異の姿は忽然と消えていた。
怪異の正体はナイトメア。
神が見た悪夢の欠片で、夢を喰うバクのみならずモノノケにとってはとても貴重な怪異だった。
感想
シグレは食べると言いつつも、やっている事は完全にイクメンです。
食事を与え、服を洗い、おむつを変える。
そして夜は同じベッドで眠る。
ただし、メア(悪夢の怪異)はやはり悪夢なので、眠っているとシグレは過去のトラウマ、呪詛を掛けられた記憶や里人からの度を越えた嫌がらせの数々を夢として追体験します。
第一巻では彼が何故、同族殺しをしたのか、またメアが一体どういう存在なのかは完全には分かっていません。
ただ、ナイトメアを喰らえば巨大な力を手に入れらる模様です。
バクと悪夢は家族となれるのか。
先が楽しみです。
まとめ
メアは本当に幼く、シグレの庇護が無いと生きてはいけません。
しかし、メアはナイトメアという性質上、周囲に様々な影響を及ぼすようです。
この作品はpixivコミックにて一部無料でお読み頂けます。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。