堕天作戦 5 裏少年サンデーコミックス
作:山本章一
出版社:小学館
戴天党の街、サーデリーでの戦いはルビーやシバも参戦し被害を拡大していた。
あらすじ
業火卿ピロによって撃墜されたカトラス。
ルビーは足手まといになったモーラに逃げるよう促した。
モーラはその事で、自分の不甲斐なさを改めて痛感する。
ギンカ小隊の時も、そして今も自分は守られてばかりだ。
だが何も出来ない事も事実だ。
モーラはルビーを置いてその場を離れようとした。
一方ルビーはカトラスが傷ついた事で彼に搭乗する事が出来ず、不利な白兵戦を強いられていた。
魔竜騎兵といえど、飛べなければ有用性は発揮できない。
カトラスは魔人に襲われ、ルビーも追い詰められてしまう。
一旦は逃げ出そうとしたモーラだったが、彼女を救う為力を使った。
モーラの念術は敵の動きを止めた。
しかし、強力すぎる力は敵のみならず、ルビーにまでダメージを与えていた。
それはカトラスの怒りを買い、モーラはカトラスのロケット魔法で焼かれる事となる。
傷を負い頼る者の無くなったモーラは、思考の末に力を使い戦う事を選択した。
感想
この巻ではルビーは堕ち、シバは理性を失くし、戴天党は徐々に力を失っていきます。
一巻のまとめにも書きましたが、登場人物は善悪に関わらずほぼ全員魅力的です。
それだけに欠けていく事が残念でなりません。
争う理由は主義主張の違いや利権にあるのでしょうが、話し合いによって回避可能な物もあるのではと、つい甘い事を考えてしまいます。
皆、大事な何かを失い、悲しみや怒りを抱えている。
それだけに止める事は出来ないのでしょうが、出来ればアンダーやレコベルには幸せになって欲しいなと思ってしまいます。
また終盤のコサイタスのエピソードは最高でした。
不遇の時代を終え、凍り付いていたものが流れ出す。
この話だけで映画が一本作れそうです。
まとめ
業火卿ピロの無尽蔵の魔力は何処から来るのか。
なんかあの人だけチートじゃね、他の人は命を削っている感じなのに何か狡い、でも好きと複雑な感情を抱いてしまいます。
この作品は裏サンデーにて一部無料で閲覧いただけます。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。