妻、小学生になる。 2 芳文社コミックス
作:村田椰融
出版社:芳文社
前世の記憶が蘇り自分が圭介(けいすけ)と夫婦として親子三人仲良く暮らしていた事を思い出した「白石万理華(しらいし まりか)/新島貴恵(にいじま たかえ)」。
現在の彼女は、両親が離婚し母親には暴言を吐かれ育児放棄のような状態にあります。
登場人物
菊池詩織(きくち しおり)
圭介の部下、守屋(もりや)の親友
恋多き女で守屋の良き相談相手。
守屋の悩みを聞き、圭介と守屋をくっつけようと奮闘する。
タケル
万理華(貴恵)の同級生
前世を思い出し、突然変わった万理華に周りの女子たちとは違う魅力を感じている。
万理華に告白済み。
あらすじ
家庭の問題を抱えたまま貴恵は圭介たちと過ごしていた。
離婚により荒れて貴恵(万理華)に対しても辛く当たる様になった母親。
現在の家族関係が辛く息苦しい程、圭介たちと過ごす時間は暖かく輝きを増していく。
しかし自分がいくら過去に圭介の妻だったとしても現在は小学生。
世間が二人を許しはしない。
貴恵は会うのは止めると二人に告げる事を決めて新島家を訪れる。
その日はアスレチックや動物の展示もしている自然公園で日中は過ごした。
夜、圭介の家で夕食をという話になったが別れを言い出すつもりの貴恵は食欲が出ない。
彼女が意を決し口を開きかけた時、突然家の電気が落ちた。
停電かと驚く貴恵に麻衣がケーキを持って歩み寄る。
今日は以前の自分、元の新島貴恵の誕生日だった。
よく覚えてたわねと言う貴恵に圭介は当たり前だと返し続ける。
「家族じゃないか、俺達」
ケーキの蝋燭を吹き消した貴恵は電気を点けようとする麻衣を止めトイレに行くと廊下に出た。
貴恵が部屋を出ると、圭介と麻衣は彼女の複雑な状況を鑑み自分たちに何が出来るだろうと話し合う。
圭介は彼女が強く悩みを吐露しない事や、その反面寂しがり屋である事をあげその部分をフォローしていこうと麻衣に言った。
麻衣はそれに頷き私達家族だもんねと強く答えた。
廊下でそれを聞いていた貴恵はこみ上げる感情を抑えきれず声を殺して泣いた。
感想
貴恵(万理華)は記憶だけでなく性格や考え方も十年前亡くなった時の状態になっています。
つまりは一般常識を備えた大人の女性という事です。
何も知らない周囲の人間からすれば小学生を妻だという圭介は、唯の性犯罪者にしか映らずいくら貴恵が前世の記憶を持っていると言っても嘘にしか思われないでしょう。
自分が彼らと接点を持つ事は優しい彼らの暮らしを壊しかねない。
貴恵はそう考え別れを決意します。
ですが圭介達には奇跡により再び巡り合う事が出来た貴恵と再度離れ離れになるという選択肢は端から無いようでした。
現在の貴恵(万理華)の母親は話を読む限りでは、ヒステリックで自分の考えや行動にそぐわない人間をとことん弾劾するような人物に見えました。
圭介達と貴恵、そして彼女の母が今後どのように絡んでいくのかとても気になります。
まとめ
私はハッピーエンドが好きなので出来れば皆幸せになってくれたらいいなと願わずにはいられません。
こちらの作品はピッコマでも一部無料で閲覧できます。
作者の村田椰融さんのTwitterはこちら。
お読みいただき、ありがとうございました。