レディ&オールドマン 8 ヤングジャンプコミックス・ウルトラ
著:オノ・ナツメ
出版社:集英社
百年会う事の無かったロブとラス。
二人の再会に向けて、周囲の全てが動き出しました。
あらすじ
ラスに近づいたリアは、彼に連れられて訪れたビーチで、ラスに警察の協力者と吹聴され、クスリを使っていた人々に追われる事になる。
リアは逃げ込んだケティの店で、マダムと出会い彼女のバイクでダイナーに向かった。
ダイナーでロブとシェリーに再会したリアは、ラスの置かれた状況と彼の心情をロブに伝えた。
ラスは追う側だが、追う事に意味が無いとも思っている。
そしてロブが追って来る事に期待はしていない。
リアはそう語り、ラスをとても寂しがり屋だと評した。
そして、彼を救ってあげてとロブに話し、話を締めくくった。
リアからの話を聞いたロブは、今までと変わらずラスを待つ事にした。
何も変わらないなと自嘲気味に話すロブに、変わっているわとシェリーは答えた。
今までロブは、ラスに会うべきなのか迷っていた。
今は会いに来て欲しいと思っている。
それは大きな変化だろう。
ジョニーとクレイグにリアがラスの事を伝えた事で、ラスの居場所は判明した。
刑事のビルとラスのいるルーニーの酒場に向かったシェリーは、ジョニー達と一緒に行こうとするラスの前に立った。
感想
最終巻の感想としては、シェリーは抜群にいい女だなという事と、最後の最後で、いい意味で騙されたなというモノです。
特に、ラスに向かってロブに会うよう言う、一連のシーンでは何だか読んでいて鳥肌が立ちました。
彼女の言葉からは、ラスに対する思いと気遣い、そして彼女自身の強い願いの様な物を感じました。
シェリーのお節介がロブを変え、そして変わったロブはラスの気持ちを動かしました。
とても心地よい読了感の作品でした。
まとめ
読み終えた時、良かったという言葉以外が出てこない作品でした。
シェリーのお節介は押しつけがましいモノでは無く、彼女はいつも相手の心一番に考えて行動している様に思いました。
尻込みしている相手の背中をそっと押す様な気遣い。
ロブも、彼女の優しさに甘えるのではなく、彼女の優しさの意味を考えながら行動していると感じました。
お互いがお互いを大切に想い、行動している。
通常それは恋人だったり夫婦だったりするのでしょうが、二人の関係はやっぱり相棒というのが一番しっくりきます。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。