レディ&オールドマン 6 ヤングジャンプコミックス・ウルトラ
著:オノ・ナツメ
出版社:集英社
ナットを倉庫から連れ出したロブとシェリーは、彼に促され以前運んだ少女、レベッカからの連絡で居場所の分かった、シェリーの母親の元に向かいます。
登場人物
エマ
シェリーの母
サムとの意見の違いから、彼と別れ家を出た。
マシュー
エマの現夫
店の経営が上手く行かずギャンブルに手を染めた。
しかしその事で借金が膨らみ、酒に溺れるようになる。
ジョージ
エマの住む町の老人
世話焼きで流れてきたエマやレベッカの父親に職を斡旋した。
あらすじ
ナットの勧めもあり、彼を街に連れ出したその足で二人はシェリーの母親の暮らす町に向かう。
シェリーの母エマは、マシューという男と夫婦として新しい生活を始めていた。
だがマシューは店の経営が上手く行っていない事で、ギャンブルに手を出し、ラスベガスで莫大な借金を作ってしまう。
揉める二人を見かけたシェリーは、母を助けると決めた。
一方ロブは、酔って店から出てきたマシューに、ラスベガスに連れて行って欲しいと懇願される。
ロブは彼をジョージのもとに連れて行った。
彼はエマに迷惑を掛けたくないと、金を借りた連中に話をつけに行こうとしていたようだ。
ジョージはマシューを説得し、エマと話し合うよう忠告する。
マシューはそれを聞き入れ、二人は遅くまで話をしていたようだ。
翌朝、エマはマシュー、それにジョージと三人で借金について話しに行く事をシェリーに伝える。
マシューが借金をしたのはどうも質の悪い連中のようで、金を返せば関係を断ち切れるというモノでは無さそうだった。
関係を切る事も問題だが、お金の事もある。
お金の事を考えていたシェリーの脳裏に、以前ビッグアイから渡された大金の入った鞄が浮かぶ。
どうせ使い道のないお金だ。
取りに戻ろうと口にしたシェリーを、エマが叱ろうとした時、家の前に一台のバイクが止まる。
乗っていたのはサムで、彼は話していた鞄を差し出した。
レベッカの手紙には、マシューの借金の事も詳しくはないが書かれていた。
それをシェリーから聞いたサムは、シェリーならこうするだろうと考え鞄を運んで来たのだ。
鞄はサムからシェリーへ、そしてシェリーからエマへと手渡された。
感想
シェリーが心に抱えていた、家を出た母親エマの存在。
今回、シェリーはエマと話す事で、ずっと感じていた不安を解消する事が出来た様に思います。
エマは店にサムを頼ってくる人たちが、シェリーに与える影響を危惧したのでしょう。
ですがサムはそんな人たちを見放す事が出来ず、二人の意見は対立し結局エマは家を出る事を決意します。
シェリーをエマが連れて行かなかったのは、家を出たエマがシェリーを負担に思う事をサムが慮ったからでした。
女性の社会進出が今ほどでは無かった時代、女性が一人で子供を育てるのは難しかった筈です。
なんとなくですが、自分の考え方や生き方を曲げられないサム自身も、自分のそういった部分を厄介だなと思っている様に感じました。
まとめ
ナットの事、シェリーの母親、エマの事が終わり、物語はロブとラス、不老不死の兄弟の件、一本に絞られていきます。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。