BADON 1 ビッグガンガンコミックス
著：オノ・ナツメ
出版社：スクエアエニックス
ヤッカラ出身の四人の犯罪者。
彼らは人生をやり直す為、王国の首都「バードン」で煙草店を開きます。
真っ当に生きようとする四人ですが犯罪を犯した者への世間の目は厳しく、また重税が課せられた煙草を取り巻く環境も複雑な状況にあるようです。
登場人物
リコ・ダイス
詐欺罪で9年服役
眼鏡をかけた中年のビジネスマン風の男
チーロ・ハート
恐喝罪で3年服役
過去に組織に所属していた。
アント・ラズ
強盗罪で11年服役
赤毛でもみあげがトレードマーク。子供には好かれない。
エルモ・クラップス
過失運転致死罪で6年服役
黒髪で無精ひげの小柄な男。可愛い物好き。
リリー・ハウジー
十二歳の物静かな少女
ハートの知り合いから頼まれ、預かる事になった。
家事の全く出来ない四人に変わり、料理、洗濯、掃除を受け持つ。
あらすじ
ヤッカラ北刑務所で知り合った男四人。
彼らは四人の一人、ハートの言葉で首都バードンで煙草店を開く事を計画する。
この国では煙草は重税が課せられ、ひと箱が庶民の一月分の生活費と同等だ。
煙草を吸う事は富裕層のステータスシンボルとなっていた。
国王が変わりそれによる恩赦も手伝ってそれ程待つ事無く四人はそろって首都バードンへ入った。
不動産屋で住居付きの物件を見つけた四人。
アパートの五階、場所としても申し分ない。
場所は決まったものの開店資金を得る為、事業計画を作成し銀行から金を借りねばならない。
しかし、彼らの過去が足かせとなり銀行は融資してくれなかった。
落ち込むリコとハートにエルモは言う。
人生をやり直す為にこの街へ来た。
その人生を掛けたボードゲーム「バードン」の降り出しはどこだ？
三人はそれぞれ、空港に着いた時、故郷を出た時、街へ入れた時と答える。
それにエルモは「今だ」と答えた。
ゲームを始めるかと問うエルモに三人は笑みを浮かべ始めるさと答えた。
気を取り直し銀行巡りを始めたリコとハートだが、どの銀行からも融資は受けられなかった。
行き詰まりを感じたハートは三人にこの街でやっていく覚悟を問う。
三人ともそれぞれの事情を抱えやり直す為にここへ来た。
覚悟ならとっくに出来ている。
それを受けてハートは昔のツテを頼る事を決めた。
何とか資金を借り物件を契約出来たがハートは落ち込んでいた。
犯罪とは完全に決別したかったのに結局、組織に頼ってしまったからだ。
その後、エルモが一階の菓子店でケーキを買ってきた事を機に、四人はケーキを夕食に家具の無い部屋の床に座り食事を始めた。
一応は普通の融資という形にしてもらったがというハートに三人はお前は俺達が守ると笑い掛けた。
彼らの駒は一つ進んだ。
感想
主役四人は元犯罪者ではありますが刑に服し二度と犯罪に関わらないと決めています。
更に彼らの出身地「ヤッカラ」の特徴で男は嘘を嫌うというのがあり筋を通しながら事に当たっていきます。
今回は開店にこぎつけるまでと商品である煙草の調達等が描かれた為か、人当たりのいいリコと煙草に造詣の深いハートが多く描かれました。
今後、ラズやエルモ、リリーがメインの話も描かれるのかなと今から楽しみです。
まとめ
ACCA13区監察課と同じく舞台はドーワー王国、首都バードンです。
ACCAでも印象的だった煙草を主軸においた男四人と一人の少女の物語。
ゲストでジーンも出たりするのかなと少し期待しています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
